内容説明
地方都市福岡で志も見通しもなく創業して30年、能天気にして苦くおもろい出版社の楽屋話。
目次
1 私は営業が苦手だ(見通しも志もなかった;私は書店営業が苦手です;地方出版と図書館;「復刊」本をゾンビの山にせぬために;地方出版 ほか)
2 博多バブル前後―一九九〇年代(よそ者;石の家;プサンの市場;支店都市;銭湯;シャーマン;大衆演劇;屋台;イベント疲労;バブル;夢野久作 ほか)
3 石牟礼道子ノート(『神々の村』を読んで;幻を組織する人;『苦界浄土』という問い;石牟礼道子と水俣病運動;水俣に至る回路)
4 なぜかアフガニスタン(アフガニスタンが主戦場;イスラムの神と自由;江戸の知恵をアフガニスタンで;米軍増派と英国・ソ連の苦い記憶;無名の青年が写したもの ほか)
5 本が放つ九州・沖縄の磁力(『わらうだいじゃやま』;『玉葱の画家』 ほか)
著者等紹介
福元満治[フクモトミツジ]
1948年、鹿児島市に生まれる。現在、図書出版石風社代表、ペシャワール会事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ishida Satoshi
1
読了。昨日、お仕事で直接著者ともお会いしましたが、地域出版社代表の気骨を感じられる本。地域出版社の話題中心かと思いきや、ローカルからグローバルまでと幅広い。営業話から、バブル時代の思い出、石牟礼道子さん、渡辺京二さんとの交流や水俣病運動の話、ペシャワール会中村哲医師とのアフガニスタン復興支援、孫正義一族の話などなど、カバーされている話題も豊富で、本書で紹介されている著作もまだ読んでないものは、ぜひ読んでみたいとも思った。地方都市福岡で出版業始めて30年、世の主要メディアや大手出版社がなかなか光を当てないテ
麻生未来琉
1
初めは出版業界のあれやこれやについて書かれたものかなと思っていたら、その叙述はアフガニスタンまで運ばれて……それでもなかなか面白い作品でした。所々にハッと気づかされる部分もあり、興味深い。この本で紹介されている本も読んでみたくなりました。2014/04/03