出版社内容情報
「とにかく生きておれ! 病気は後で治す」
【2002年日本ジャーナリスト会議賞受賞】 大仏破壊、同時テロ、そして報復。……混迷窮まるアフガニスタン。そこでは戦乱と大旱魃の中で400万人が餓死線上にあった。現地で六百本の井戸を掘り、大旱魃と闘い続ける一日本人医師の緊急レポート。 テロ事件・旱魃・大仏破壊……危機のアフガンに千の井戸を掘る!!
【目次紹介- 抜粋 -】
予兆
第1章 ひび割れた大地
第2章 「素人集団」の挑戦
第3章 欧米NGOとの確執
第4章 労賃との闘い
第5章 希望の谷
第6章 手作りの成果
第7章 難民化を阻止せよ
第8章 孤立するアフガンの首都へ
第9章 仏跡破壊問題とカブール診療計画
第10章 憂鬱の日本、終章・戦いは続く
現地活動報告・涸れる井戸を掘る(蓮岡修)
著者紹介
中村哲(なかむら・てつ)
1946年福岡県生まれ。九州大学医学部卒業。医師。国内の病院勤務を経て、1984年パキスタン北西辺境州(現パクトゥンクワ州)の州都ペシャワールに赴任。以来ハンセン病を中心とした貧民層の診療に携わる。1986年からはアフガン難民のための医療事業を開始、アフガン東部山岳地帯に三つの診療所を設立。98年には基地病院PMSをペシャワールに建設。2000年以降は、アフガニスタンを襲った大干ばつ対策のための水源確保事業を実践。さらに02年春からアフガン東部山村での長期的復興計画「アフガン・緑の大地計画」を開始、03年3月からは灌漑水利計画に着手、07年4月第1期工事完成。2019年現在、灌漑面積約1万6千5百ヘクタール。年間診療数約8万人(2006年度)。
著書に、『ペシャワールにて』『ダラエ・ヌールへの道』『医は国境を越えて』『医者 井戸を掘る』『辺境で診る 辺境から見る』 『医者、用水路を拓く』(以上石風社)、『アフガニスタンの診療所から』(ちくま文庫)、『人は愛するに足り、真心は信ずるに足る――アフガンとの約束』(澤地久枝氏との対談 岩波書店)、『天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い』(NHK出版)、などがある。
ペシャワール会現地代表、PMS(平和医療団・日本)総院長として現地事業を指揮。2019年12月4日、アフガニスタン・ジャララバードで、凶弾に斃れる。享年73歳。
感想・レビュー
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