目次
はじめに対談「しりあがりさん、どう思います?」
もともとは、「広告を『読む』。」という連載でした。(「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」万博少年の70年代。;「美しい50歳がふえると、日本は変わると思う。」闘う女たちの物語。;「男は黙ってサッポロビール」昔々、男という者がおりまして。;「おじいちゃんにも、セックスを。」下ネタじゃないですよ。;「こんにちは土曜日くん。」土曜日の幸福について。 ほか)
著者等紹介
山本高史[ヤマモトタカシ]
株式会社コトバクリエーティブディレクター/コピーライター/関西大学社会学部教授。1961年京都府生まれ。1985年大阪大学文学部卒。同年、電通に入社。数多くのキャンペーン広告を手がける。2006年12月電通を退社。コトバ設立。主な受賞歴:TCC最高賞、クリエイター・オブ・ザ・イヤー特別賞、TCC賞、ADC賞、ACC賞、日経広告賞、新聞広告賞、消費者のためになった広告コンクールなど多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Artemis
12
広告は、その人に、その時、その場所が合致したときに最大の効果を発揮する。それはその時代を作っている人が最大限共感することができるから。その時代が持っている”空気感”ともいえる。 言葉も時代によって使い方やその意味すら、変わってくる。 守るべきものは守りつつ、その時代でなければ感じられない空気感も味わって、 その一役を担うのが広告で、広告を耳にすることでその時代を思い出せる広告って本当にすごいと思う。2020/03/12
Yushi Suzuki
11
今年の春ごろ、コピーライターは侍だと思った。コピーライターは目が怖い。同じ空間にいるだけで背筋が凍る。時代を切るとか、言葉で人をスパッと切る。いい切り口で切れるか切れないか、もんもんと日々考えながら、素振りをしたり、道場で手合わせをしている、そんな生態の人たちだと思った。僕の考えはあながち間違えではなくて、この本の最後に、auの三太郎のCMプランナーの篠原誠さんがまさにこの著者である山本さんを、『侍』と評していた。篠原さんによるとコピーライターには侍と道化師がいるそうな。どっちもすごいと思う。2016/10/27
nbhd
7
言葉は約束である。2017/09/06
nizimasu
3
広告が見据えているものは「時代・社会・人間」だと著者は言う。そのどの部分にクローズアップするかというのは個々の広告のリーチが目指す地点だと言うのだがそれにしても熱い広告論であり現場の肉声を拾うという意味ではなかなかの適任ではないか。しばし広告批評以来、こうした広告の制作論の本は読んでいなかったから新鮮だった。実はメッセージが通りにくいというのはインターネットの時代の登場によりなかば常識化しているだけに20世紀の古き広告にも大きな意義があるのを発見した意味は大きい。2017/01/22
CBF
2
(★★★★★) コピーライターで社会学教授でもある著者が、数々の名広告を読み解く。元々は何かの連載だったみたい。時には、そのコピーの生みの親への取材や対談も盛り込まれ、作り手の意図が明かされるのも興味深い。どの章を読んでも、コピーの生まれた時代背景の解説から始まり、著者の経験談や持論へと繋がる文章の面白さが絶妙。まさに言葉のプロ...。最近のCMなど、知っているものが多いのも身近で良かった! 『若い時期に変わることにためらいがないのは、それは自分の中に「余地」が残っているからではないか。』2018/05/26
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