出版社内容情報
黒部ダムや小牧ダムの技術的挑戦を例に、自然との対話から「現場の智」を体得してきたダム技術者のあり方、人材育成の指針を説く。中川博次京都大学名誉教授推薦「ダム事業に真摯に向き合った多分野の文化人の思想や人間性を浮き彫りにするとともに、著者の40年にわたる生きた経験から得た教訓を重ねて、ダム技術者のあるべき姿を明示した力作である。自然への畏敬と感謝、考える技術と人間力、総合的・先見的な視野を具備した土木技術者の必要性を訴えている。」
はじめに ─技術者とは─
第1章 「黒部の太陽」と「南極の太陽」、そして原発事故に思う
黒四ダムの技術的挑戦と第一次南極越冬隊長・西堀栄三郎の科学技術論
第2章 話題の男“白洲次郎”はダム屋の大先輩だった
第3章 三島由紀夫とダム
第4章 空海に学ぶ築土構木の原点 ─対話と体得─
第5章 技術は人なり心なり
原 稔明[ハラ トシアキ]
著・文・その他
内容説明
本書はこれまでに一般財団法人ダム技術センター発行の『ダム技術』に筆者が投稿したダムに係わるエッセー4篇を中心に「技術は人なり心なり」と題して編集したものです。
目次
第1章 「黒部の太陽」と「南極の太陽」、そして原発事故に思う―黒四ダムの技術的挑戦と第一次南極越冬隊長・西堀栄三郎の科学技術論(映画『黒部の太陽』を見て44年前にワープ;映画『黒部の太陽』 ほか)
第2章 話題の男“白洲次郎”はダム屋の大先輩だった(白洲次郎の略歴;ダム屋かつ機械技術屋としての白洲次郎 ほか)
第3章 三島由紀夫とダム(ダムを舞台とした小説を書いた三島由紀夫との出会い;短編小説「山の魂」とその舞台となった小牧ダム ほか)
第4章 空海に学ぶ築土構木の原点―対話と体得(「土木」という言葉の由来、「築土構木」について;満濃池修築にみる空海の智慧 ほか)
第5章 技術は人なり心なり(「技術はひとなり」と人間学;ソサエティ(Society)5.0と人間性と「心」 ほか)
著者等紹介
原稔明[ハラトシアキ]
1952年5月13日和歌山県生まれ。1971年滋賀県立膳所高校卒、1976年京都大学工学部卒、1978年京都大学大学院修了。1978年水資源開発公団(現水資源機構)に入社後、ダム、湖沼、河口堰等の水資源開発施設の建設と管理に携わる。2007年から2013年まで独立行政法人水資源機構関西支社長を務め、いであ(株)監査役、特別上級土木技術者(土木学会)、大阪電気通信大学客員教授(毎年度後期)、NPO法人水環境創造機構副理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



