出版社内容情報
朝鮮半島南岸には今も約30の城跡が遺っている。補給基地、兵の駐屯地と共に朝鮮水軍を阻止するための防御施設は石垣で築かれ、竪堀、横堀併用の城跡もある。軍事緊張下における戦国大名の築城技術を知ることができる好書
目次
総論(朝鮮出兵;倭城とは)
倭城を歩く(蔚山城;西生蒲城;林浪浦城 ほか)
倭城の見方(倭城の天守;倭城の虎口;倭城の石垣 ほか)
感想・レビュー
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左近
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豊臣秀吉による朝鮮出兵時に築かれた、いわゆる倭城について解説。常々、不思議に思っていたのだが、交戦国に駐留中という、極度の軍事的緊張下において、割と短期間に、これだけ立派な城をよく造れたなぁ、と。最初は戦果を挙げていたわけだし、築城地は朝鮮半島南部の海沿いという、ある意味、前線の中では後方にあたる地域だから、多少は余裕があったのかもしれないけど。ところで、“用語等については政治的意図に基づくものではない”という旨の但し書きを付けなきゃいけない社会情勢が哀しい。同じ人間なんだから、仲良くしようよ。2015/10/19