内容説明
文久三年(1863)、京に上る将軍警護のための浪士隊に加わった土方歳三は、二つの思いを持っていた。一つ、近藤勇を世に出すこと。一つ、斎藤一(山口一)を探し出すこと。ところが、上洛途中で早くも問題が…。
著者等紹介
松本匡代[マツモトマサヨ]
昭和32年5月30日、三重県伊勢市生まれ。奈良女子大学大学院理学研究科物理学専攻修士課程修了後、日本IBM入社、平成14年退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ポチ
60
皆んなが思いやりがありとても優しい。問題があれば皆んなで解決していく。もしかしたら本当はこんなに人情味のある皆んなだったのかも知れないですね。特に土方歳三と山南敬助の関係が何とも言えず嬉しいです。斎藤一が皆んなのところに戻る事が出来て良かったなぁ!作者の意図以上にほんわかと和んだ本でした。感想がめちゃくちゃになってます^^;2017/02/19
えみ
12
江戸から京都へ移り、山口一から斎藤一と名を変えたように、どこか頼りなさげで子供だった一から暗き闇に身を沈め、強く逞しく変わった一。史実ではないが、その時を目の当たりにできて幸せだった。一方、上巻同様に試衛館メンバーは皆慈愛に満ちている。京へのぼることが決まった後のそれぞれの思いや過ごし方が描かれていたが、この後この若者達がどういう数奇な生涯を送っていくか知っている分、切なくなる。混沌とした時代の中で力強く咲き、儚く散った新選組。穏やかに笑いあっていた。そんな時代もあったんだと再認識させてもらった。2018/02/06
小雀✡ずーっと積読減強化月……
7
ピンが試衛館を去っても朝は来るし、事件も起きる。でもやっぱり寂しいです。どの話も『ピンが居たらなぁ。どうしてるかなぁ。』と土方サンや山南サンと同調しながら読む。 京に来て関東人に冷たい京の人々の中にも八木サンを始め、ちゃんと見てくれる人も居て心が暖かくなる。 義理や柵にけじめを着けて仲間の元に戻るピンや、この後の過酷な運命をどう描いていくのか…続編出ないのかなぁ…。コレの後に『独白』を再び読みたいと思う。2015/12/16
いまちゃん
6
ピン(斉藤一)がいなくなってから、土方さんたちが京都でピンと再会するまでのお話しです。う~ん。ピンはお決まりの転落人生だけど切ない。そして、お栄さんは腹黒すぎ。気持ちはわかるけどあれはやっちゃダメだろ…。((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル2014/06/13
UMA
6
甘ったれで泣き虫のピンがひとりきりで京に来てやっていけるんだろうか……なんて思ってたら、あああやっぱりぃ……!試衛館の皆さん一刻も早く上洛して見つけてやって!などと読みながら超やきもき。最後はめでたしめでたし、なんだろうけどあと一幕二幕見たかった(ご家族に連絡を!)。新八と左之助の出番が少なめなのが残念だなーと思わなくはないけど、個人的にはめちゃくちゃお気に入りの作品。近藤さんの親馬鹿っぷりが大好き。2012/12/15