目次
人間・秀吉の魅力(特別寄稿 人間・秀吉の魅力)
秀吉の死―豊国大明神となる(秀吉の死―豊国大明神となる;豊国祭礼図屏風)
太閤記の世界―夢と希望と(秀吉一代記の数々;絵本太閤記の世界 ほか)
長浜町衆の秀吉信仰(湖北・長浜での秀吉信仰;伝羽柴秀勝墓の謎に迫る ほか)
近代の秀吉人気(明治の豊国神社再建;豊公三百年祭 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chang_ume
9
秀吉の死後神格化の史料集成の側面があり楽しく読んだ。とりわけ興味深い内容は、滋賀県湖北地方に分布する秀吉信仰に関するもので、長浜城廃城後に在郷町となった近世長浜町での秀吉神格化が、彦根藩支配下における長浜の権利主張を伴う自己認識形成の文脈で読み解く視点がとりわけ面白い。また湖北農村部では「太閤講」を軸とした秀吉信仰・説話化もあり、草の根レベルで秀吉の存在がいかに浸透していったか、背景理解も含めてさらに考えていきたいテーマだった。長浜城歴史博物館の刊行物はどれも質が高いですね。2022/08/10