沙流川(さるがわ)―鳩沢佐美夫遺稿

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沙流川(さるがわ)―鳩沢佐美夫遺稿

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  • サイズ B6判/ページ数 303p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784883230815
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0095

出版社内容情報

21世紀へ残す本残る本
「現代アイヌの葛藤を描く」 川村 湊
 カルチュラル・スタディーズとかポスト・コロニアリズムといった術語が文学研究の最前衛で語られているようだが、理論の先走りという現象は、ポスト・モダンやフェミニズムの理論の流行とあまり変わらないようだ。
 文学研究は、あくまでも対象とする作品に寄り添って行うもので、理論は常に作品という「外部」によって検証されるべきだろう。カルチュラル・スタディーズ、あるいはポスト・コロニアリズムの研究としては日本文学にも恰好の対象がある。しかし、これまでの日本の文学研究の中で「彼」と「彼の作品」について言及したものを、ほとんど見たことがない。
 「彼」の名前は鳩沢佐美夫、おそらく唯一「アイヌ民族」であることをカミングアウトした作家である。1935年、アイヌコタンである北海道の沙流川流域の二風谷に生まれた彼は、小説家を目指して『日高文芸』などの同人誌に小説や評論を書き続けた。それらの作品、「証しの空文」や「遠い足音」は、アイヌとして生まれた少年を主人公とした自伝的な小説作品であり、「アイヌ」であることと、「アイヌ」であることから抜け出そうとする逆方向の衝動に引き裂か佐美夫はその散文作品によって日本列島の中のマイノリティーとしての「アイヌ民族」を本来の意味で“立ち上げて”みせたのである.彼の作品集は『コタンに死す』『若きアイヌの魂』の二冊が新人物往来社から出ている(現在絶板)。その二冊から代表的な作品を集めて編集しなおしたのが本書である.彼は1971年、36歳の若さで病死した。独身、無職だった。(かわむら・みなと=法政大学教授・文芸評論家)
             ■1999.09.04■産経新聞  


創 作
 証しの空文
 遠い足音
対 談 アイヌ
日 記
 昭和31年(21歳)
 昭和43年(33歳)
年 譜

内容説明

アイヌ問題をひとり告発し続けた孤高の魂。北海道日高を流れる沙流川(古名シシリムカ)のほとりでひとりアイヌ問題を鋭く凝視し続けて、36歳で夭逝した未完のアイヌ作家の作品集。

目次

創作(証しの空文;遠い足音)
対談 アイヌ
日記(昭和三十一年―二十一歳;昭和四十三年―三十三歳)
年譜

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