内容説明
そうか、『源氏物語』はこう味わえるのか!『源氏物語』を「天気」から読むと、京都はさらに魅力的!都の風景は変わっても、1000年の春夏秋冬は今も変わらず目の前に。紫式部は平安の気象予報士だった。
目次
第1章 天気は『源氏物語』の演出家
第2章 紫式部が見つめた京都という舞台
第3章 古都のときめきは、春霞と山桜・春
第4章 都の酷暑に、氷と蛍の涼味を・夏
第5章 風と光が奏でる静寂のひととき・秋
第6章 北山時雨と雪まろばし・冬
第7章 紫式部の残した暗号を追う
著者等紹介
石井和子[イシイカズコ]
1945年8月15日、千葉県生まれ。学習院大学文学部仏文科を卒業し、TBSにアナウンサーとして入社。「ウィークエンドウェザー」「お天気ママさん」など天気番組のキャスターも務める。1995年に気象予報士試験に合格した、予報士キャスターの草分け的存在。日本気象予報士会会長を経て、現在、同会顧問。また、文学作品の朗読をライフワークとしており、桜美林大学講師として“文学と気象”の関係性を探究してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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fwhd8325
27
この作品とは全く関係ないのですが、先日婚約された眞子様と小室さん、小室さんが美しい月夜に、眞子様に連絡をされたエピソードがありました。この月夜をはじめ自然の移り変わりは、太古の昔から同じような経験をしてきたのではないかと思います。源氏物語をひもときながら、気象を語るこの著書は、視点がユニークだと思います。そして、自然の移ろいを文学にした紫式部のセンスも素敵だと思います。2017/09/09
nemunomori
5
源氏物語の読みどころは気象にあり。物語の背景を織りなす京都の四季と気象を、現代の気象学のデータに基づいて丁寧に解説しています。紫式部の繊細な季節感や観察力の鋭さ、描写の確かさに改めて感動します。2017/10/18