目次
第1部 第一言語習得(FLA)の研究(初期のことばの発達;ことばの社会化;脳の発達とFLA;FLA研究のアプローチ)
第2部 第二言語習得(SLA)の研究(SLAの理論の変遷;第二言語の発達過程;教室におけるSLA;SLAに影響を及ぼす環境と学習者要因;SLA研究の意義)
著者等紹介
小柳かおる[コヤナギカオル]
上智大学比較文化学部日本語・日本文化学科助教授。福岡県出身。上智大学外国語学部フランス語学科卒業。米国ジョージタウン大学大学院応用言語学修士、博士課程修了。言語学博士(Ph.D)。(社)国際日本語普及協会(AJALT)、アメリカ国際経営大学院、ジョージタウン大学等の日本語講師を経て、97年10月より上智大学へ。専門は言語習得論、日本語教育
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感想・レビュー
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isao_key
5
本書は第一言語習得(FLA)及び第二言語習得(SLA)のについての入門書。量的にはSLAの記述が多い。FLAについて家庭でのテレビ視聴時間が長いと言語発達が遅れることを指摘している。石井勲先生の本にも同様の指摘があった。SLAの記述では臨界期仮説の記述がおもしろい。乳児は、生まれた時は、潜在的にどの言語の音でも出せる能力を持っていて約6ヶ月で自分の言語の母音を知覚でき、9ヶ月で言語特有の音の組み合わせもわかるようになる。一方で急速に自分の言語の音韻体系にない音の対比を聞き分けることができなくなるという。2013/02/10
ぷないぷない
0
SLA研究の概論、内容としては入門的な範疇にとどまっているものの、高度な研究結果と仮説を述べている。日本語教育の現場で即戦力になるものではないが、教育力の基礎を築く意味では参考にしたい一冊。2013/03/18
Tres tristes tigres
0
一応は入門書だけどちょっと詳しくて難解な部分もある。迫田先生の本をザーッと読んだ後でこの本に取り組むといいかも。ただ最近はより新しい知見の含まれた、より読みやすく詳しい本も出ているので、本屋で色々手にとって読んだ方がいい。でも私はちょっとこの本は手放せない。2019/05/18
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