内容説明
5世紀、ローマの支配力が失われたブリテン島には、諸民族が次々になだれ込んできた。最初に侵入してきたのはサクソン人、アングル人、ジュート人といったアングロ・サクソンと総称される人々であった。彼らは各地に独自の王朝を数多く築いたが、8世紀後半にはヨーロッパで猛威を振るったヴァイキングがこれらの王朝を脅かし、その一部を占領した。そして1066年に勃発したへースティングスの戦いで勝利したのは、ノルマンディー公ギヨーム(ウィリアム1世)であった。このとき、イングランドの支配はアングロ・サクソン人からノルマン人の手にわたったのである。本書は、5世紀~11世紀にブリテン島で、生き残りを賭け熾烈な闘争を行ったサクソン人、ヴァイキング、そしてノルマン人を解説している。彼らはどのように歴史に登場し、どのような武器を持って戦ったのだろうか、流血と混乱に彩られた彼らの姿が浮かび上がってくる。
目次
サクソン人(組織;武器と防具)
ヴァイキング(組織;武器と防具)
ノルマン人(組織;武器と防具)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なつきネコ
25
マンガのヴィンランド・サガにはまり知りたくなったので読んでみる。相変わらずイラスト中心で見やすい。個人的にヴァイキングの剣の変遷がわかりやすく、簡素な柄から金象嵌するように変わり、ロングソードの起源がみえておもしろい。価値の高さもクヌート期に伯1人の報奨返還に馬8頭にたいし剣を4振りと剣の数が少なく馬より価値があった事が推測できる。ヴァイキングの中で剣の価値の高さや、剣を大事にしていたのがよく分かる。イギリス王になったノルマン人の記述があり、彼らの文化は中世ヨーロッパにも受け継がれたのが実感できた。2023/11/13
rbyawa
1
なぜアングル人/サクソン人/ジュート人と羅列しておいてタイトルがサクソン人なんだろう?(アングル人ならまだしも) まあそんなことはともあれ、短い分わかりやすかった。ていうか、ノルマンに関しては語ってるうちに見失う日本人多いしな! 確かに行動の意味がよくわからん!! ヴァイキングはまあ、他にいくらでも本があるので割愛。ノルマン・コンクエスト単独の本出して下さい、どっかで(シチリア王国はぽちぽちある)。2009/10/26
サアベドラ
1
それぞれの時代にブリテン島を襲ったゲルマン諸族の軍隊をイラストつきで解説した本。まあニッチです。ヴィンランド・サガに出てくるヴァイキング戦士の格好がそのまんま載っていたりする。幸村先生、資料に使ったんでしょうね。多分。
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