内容説明
本書はクールベがその芸術的・政治的信条を際立たせるサロンにおいて、如何に女性表象を扱ったか、画家がどのような役割をそれらに託したのか、という点を時系列に沿った個別の作品研究により解明する。
目次
第一章 一八四〇年代―探究の土壌としての女性表象(“ハンモック(夢)”にみるレアリスムの萌芽
同時代芸術に対する眼差しとその吸収
フーリエ主義への共鳴と反駁)
第二章 一八五〇年代―女性表象を用いたレアリスムの実践(“眠る糸紡ぎ女”から考察する一八五三年のサロン;“セーヌ河畔のお嬢さんたち(夏)”における二重のレアリスム)
第三章 一八六〇年代―学識ある画家への挑戦と裸婦像(「プシュケの物語」の発展とその含意;“ウェヌスとプシュケ”の寓意画的読解;新たな裸婦像としての“女とオウム”)
著者等紹介
天王寺谷千裕[テンノウジヤチヒロ]
1990年生。博士(文学、京都大学)。日本学術振興会特別研究員DC1(2020年)を経て、京都大学非常勤講師。研究対象はフランス近代美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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