内容説明
誰が「ファン・ゴッホ」を作り上げてきたのか。無名で亡くなった画家は130年を経るあいだに誰もがその生涯を知り、作品が100億円超で取引されあまたの人が展覧会に詰め掛ける存在にいかにしてなっていったのか。「ファン・ゴッホ」の名声確立と変容の舞台裏全容。
目次
序 生成変容史
第1章 加筆・改竄・贋作者―画家、画商、批評家、目利きたちの介入
第2章 遺産相続者―書簡、家計簿
第3章 日本人の初期ファン・ゴッホ「巡礼」
第4章 物語―伝記、展示、映像
第5章 作品伝播の地政学―展覧会、市場、美術館、文化産業
結 関与者総覧&一研究者の参与観察録
補遺 大石輝一のファン・ゴッホ記念碑
著者等紹介
圀府寺司[コウデラツカサ]
1957年大阪府生まれ。2004‐5年ワルシャワ、ユダヤ歴史博物館客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaz
1
絵画そのものではなく、その舞台裏についての深い考察というのは興味深い。図書館の内容紹介は『無名で亡くなったゴッホは、130年のあいだに誰もがその生涯を知り、作品が100億円超で取引され、あまたの人が展覧会に詰め掛ける存在になった。「ファン・ゴッホ」の名声確立と変容の舞台裏を描き出す』。2023/06/20
Hashimo
0
贋作者、相続者、小説や映像で物語を伝える者など、作品に関わる周辺の人達についての研究書。このテーマはあまり類書がないのではと思う。 失恋、耳切り、精神病、自殺と、目立つ出来事が多く、それらを伝える手紙が沢山残っていたので、創作のネタに事欠かないというというのが、ゴッホ作品が名声を獲得した要因のひとつとして、挙げられていて、私がゴッホにハマったパターンと同じだと思った笑2023/08/29
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