内容説明
バロックは単なる一様式ではなく、世界にたいする人間の総合的な態度だ。イタリアに始まりヨーロッパ各国に広がった、秩序と無秩序が壮大に渦まく17世紀バロックの文化―文学、修辞学、哲学、科学、美術、音楽―の特質を顕在化させる。
目次
第1章 二つの歴史叙述概念の定義と歴史
第2章 古典主義とバロック
第3章 カトリック改革の精神性
第4章 理想と妄想
第5章 テーマとモティーフ
第6章 レトリックの型
第7章 姉妹芸術
第8章 文化的中心の見取り図
第9章 十八世紀に向かって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
てれまこし
4
建築、絵画、音楽などに興味がない人は、「バロック」などという言葉は学校で習ったまま、どこかにしまい込んであるだけだろう。自分もその一人だが、どうやらバロック期を通じて、メランコリーはシェイクスピア劇や英国人のブラック・ユーモアなんかにつながっていく(そして英文学を通じて漱石にも)。それでこんな本を読んでみた。ルネサンスに対する反動で、大衆に向けて教会の威厳を誇張された劇的で修辞的なみかけで量的に圧倒する。だから文化的退廃と見られやすい。だが著者は「世界にたいする人間の総合的な態度」として総合的に解説する。2026/04/09




