内容説明
一九六四年のヴェネツィア・ビエンナーレでアメリカ人初の大賞を受賞し、世界的名声を得たロバート・ラウシェンバーグ。彼の越境性に着目し、戦後の国際美術シーンにおけるパリからニューヨークへの覇権の移行を、世界美術史の見地からつぶさに検証する。
目次
序章 「大いなる越境者」、ロバート・ラウシェンバーグ
第1章 巴里のアメリカ人―アメリカ美術の世界市場開拓
第2章 ヴェネツィアでの勝利―アメリカのスペクタクルとアレゴリー
第3章 ストックホルムでの衝突―“モノグラム”の栄光と転落
第4章 東京との対話―異文化コミュニケーションとその不全
終章 「アメリカ」を代表するアーティストへ
付録 ロバート・ラウシェンバーグの不安と内省―ダンテ『神曲』地獄篇のための三十四枚のドローイング
著者等紹介
池上裕子[イケガミヒロコ]
神戸大学国際文化学研究科准教授。国際基督教大学卒。2005年大阪大学文学研究科博士課程単位修得退学後、2007年にイェール大学でPh.D.取得(美術史)。専門分野は第二次世界大戦後のアメリカ美術とグローバル・モダニズム。ニューヨーク近代美術館非常勤講師、学術振興会特別研究員(PD)、大阪大学グローバルCOE特任助教を経て2010年より現職。2006年より日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴの活動にも携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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