内容説明
近代芸術がパリ画壇で花開いていた20世紀初頭、激動のドイツにあって対立する“近代性”と“伝統”との調停点―伝統を近代精神で満たすこと、近代精神の真っただ中で伝統の力を呼び覚ますこと―を求めつづけた画家マックス・ベックマン。画家が生きた時代の歴史的文脈を解明し、彼を同時代の美術史のなかに位置づけることで、描くことによって思索した画家ベックマンの芸術の本質に迫るモノグラフ。
目次
第1章 一人のドイツ人の伝記とその反響
第2章 美術史の鏡に照らして
第3章 古典的レパートリー
第4章 社会の中の芸術家
第5章 芸術における神話、あるいは神話としての芸術
第6章 ベックマンの語り手としての自我
著者等紹介
ベルティンク,ハンス[ベルティンク,ハンス] [Belting,Hans]
1935年生まれ。マインツ大学で博士号を取得。1980年からミュンヘン大学で教鞭をとる(美術史)。ミュンヘン大学から名誉教授の称号を与えられた後、1992年よりカールスルーエ造形大学に招聘され、2002年まで美学史学とメディア学について講じる。2004年から2007年までウィーンの国際文化科学研究所(IFK)の所長を務める。現在、カールスルーエにあるメディア芸術センター(ZKM)の「グローバル・アートとミュージアム」プロジェクトの顧問を務めている
岡部由紀子[オカベユキコ]
1948年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程(美学美術史学専攻)修了。ドイツ美術史専攻。現在、京都外国語大学外国語学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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