内容説明
日仏修好通商条約締結150年を記念して、両国の著名研究者が会した国際シンポジウムを採録。19世紀半ば以来の多彩な人的交流や美術・工芸品の伝播を再検討し、そこに生まれた芸術の豊かな実りを俯瞰する。
目次
第1部 一九世紀後半の美術交流(ジャポニスムの新しい視野(一八五八年の日仏修好通商条約前後の第二帝政期フランスにおける日本美術の知識;地獄のジャポニスム―フランスにおける春画の受容とその影響について;型紙とナンシー派)
フランス・アカデミスムと日本近代洋画(一八八〇年代のパリにおける日本人画家たちの師―コラン、ローランス、ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ;ラファエル・コランと日本の弟子たち;安井曾太郎とジャン=ポール・ローランス―一九一五年の二科展「特別陳列」をめぐって))
第2部 二〇世紀の美術交流(一九〇〇年前後の多彩なる往来(日本人のパリ写真―福原信三とピクトリアリスムの転換期;フランス絵画の到来―林忠正から松方幸次郎まで;複製技術時代の芸術交流)
両大戦間とそれ以後の文学・芸術(「美は常に奇異である」。一九二〇年代末の芸術の近代性―フランスと日本の接触点と並行関係;パリの日本人画家 日本におけるパリ;西欧モデルにてに対峙する日本の伝統工藝―アンリ・フォシヨン両大戦間期の考察を導きに))
著者等紹介
三浦篤[ミウラアツシ]
東京大学大学院総合文化研究科教授(Professeur´a l’Universit´e de T^oky^o)。1957年、島根県生まれ。東京大学教養学部卒業。同大学大学院人文科学研究科、パリ第四大学美術考古学研究所で西洋近代美術史を学ぶ。パリ第四大学博士号取得、パリ第四大学招聘教授。ジャポネズリ学会賞、倫雅美術奨励賞、サントリー学芸賞受賞。フランス共和国芸術文学勲章シュヴァリエ。専門はフランス近代絵画史、日仏美術交流史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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