内容説明
アルルでの「耳切り事件」、サンレミでの精神病院生活、そしてオヴェールでのピストル自殺―。ゴッホが苦しみの中から爆発的な創造力を発揮した1888年2月から1890年7月までの千日間の道程を、東西の芸術・文学の主題と交響させながらたどっていく。
目次
アルル―1888年2月20日~1889年5月8日(耳切り事件;事件の経緯;事件のあとさき ほか)
サンレミ―1889年5月8日~1890年5月16日(『星月夜』;自画像)
オヴェール―1890年5月20日~7月29日(『ガシェ博士像』;『博士像』流転;『ピアノを弾くマルグリット・ガシェ嬢』 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
atsap
2
ゴッホが最後の千日をどのように生きたのかが記されている。27歳で画家として生きる決意をし、37歳で亡くなっているが、この最後の千日に名画「星月夜」が生まれているのだ。苦悩の中でひたすら書き続けたゴッホの絵に対する情熱、そして自殺によって命を落とすまでの生き様は読んでいて深く頭に残った。2010/05/19
SK
0
364*著者の、自分に酔っているような文体が好きになれず。2017/11/28
メルコ
0
37歳で自死するに至るゴッホの数年間に焦点を当てている。まずはミステリー仕立てに耳切り事件から切り裂きジャック、タイソン、明恵上人と「耳」に関する話題から始まる。いくつかの絵画を描くに至った土地、人間関係、精神状態が、文献や推理も含めて描き出されている。狂気の画家といわれるゴッホによって描かれた絵画を巡って、いまでは高額取引され狂騒を巻き起こしている。ひとりの芸術家の生き様が、強く印象に残る。2012/12/24
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