内容説明
大衆化社会・経済恐慌・ファシズムへと社会の枠組みが大きく振れていくなかで、地域社会の個々の現実に、学校教育・教師は、どのような意識をもって、どう対処していったのか。埼玉県をフィールドとして、地域社会・学校・教師の揺れ動く姿を描きだし、近代教育における大衆化の可能性とその転形への道筋をさぐる。
目次
第1章 教員社会の形成と啓明会(埼玉県における小学校教員会の成立;啓明会運動と社会的基盤)
第2章 恐慌期の社会と学校(潮止村の学校改革;自由教育から全村教育へ;『北足立郡児童文集』と『雑木』;経済更正運動と「国旗」)
第3章 敗戦直後の社会と教育(学校教育の拡充と再生;新制中学校教育の出発;教育会から教員組合へ)