内容説明
漫画の枠を越えた言葉をいま、あなたに届けたい!数々の衝撃作を手がけた新井英樹が、自作を語り、世界を語る。
目次
1 漫画との出会い―『8月の光』から
2 現実が怖くて、夢が見れるか!―『定本 宮本から君へ』から
3 結婚、家族、そして国際化―『愛しのアイリーン』から
4 神と人間の契約が無効になった世界―『真説 ザ・ワールド・イズ・マイン』(前半)から
5 絶望の果てに見える光を探して―『ザ・ワールド・イズ・マイン』(後半)から
6 おとなは子どもに何を残せるのか―『キーチ!!』(前半)から
7 この国で真っ当に生きていくために―『キーチ!!』(後半)、『キーチVS』から
補章 さらに自作を語る―本書で触れられなかった主な作品たち
著者等紹介
新井英樹[アライヒデキ]
1963年、神奈川県横浜市生まれ。明治大学を卒業後、文具メーカーに就職。1年で会社を辞めて、漫画家を目指す。1989年、『8月の光』でアフタヌーン四季賞・夏の四季大賞を受賞してデビュー。1993年、『宮本から君へ』で第38回小学館漫画賞青年一般向け部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
20
この漫画家の持つパワーがすごく恐ろしくて、醜くて、けれども目をそらすことができなかった。どのマンガもほぼリアルタイムで読んでいるけれど、とくに麻布勤務だったころの通勤風景が甦る、「いとしのアイリーン」。悪夢にうなされた「ザ・ワールド・イズ・マイン」。彼の漫画が持つまっすぐなパワーが、まんまこの人自身なんだろうな、と思っていたけれど…。読んでよかった。金魚のお話は惚れてまうやろ~。現在うちの水槽に捨てられたカメの心配し、行き先を探しているところなので、共感することしきり。2020/01/23
ぐうぐう
17
新井英樹が自作を語る。驚くほど丁寧に新井は、作品について、当時の心境を振り返りつつ、インタビュアーに(つまりは読者に)説明を尽くしている。それは新井の誠実さがさせているのだが、語れば語るほど(それはやがて作品の種明かしのようになるからか)、どこか興醒めを覚えていくのだ。たぶんに新井のような漫画家は、作品がすべてなのだと思う。しかし、そのことに新井は自覚的だ。「(略)言葉にならない「美しい」ものを見たときに、言葉にして説明しないとわからない人も多くなっている。(つづく)2022/12/16
akihiko810/アカウント移行中
12
「宮本から君へ」「ザ・ワールド・イズ・マイン」「キーチ」の漫画家、新井英樹が自作を語るインタビュー本。印象度B 新井英樹はほぼ読んでるが、その全作が傑作に値する稀有な漫画家だ。そして新井は間違いなく「国士」だと思う。不甲斐ない政治や社会への怒りから、憤りや憂いから筆を執って、「この世界をよくするために」漫画を描いていることがありありと分かる。こんな漫画家は新井をおいて他にはいない。 そしてすごいのはこの年になるまで哲学書とか思想書とか一切読まずに描いてたこと。それで数々の胸に刺さる作品や(続2020/08/07
ますりん
3
「宮本から君へ」「愛しのアイリーン」「ザ・ワールド・イズ・マイン」で「空也上人がいた」(個人的に捨てがたい)の漫画家、新井英樹さんの自作に関するインタビュー集。これは久々に衝撃を受けた本。新井さんの世界の見方、感じ方、ひねくれてでもどこかで弱腰な感じ、いちいち共感。似てないのは著者は50過ぎてからいろいろとチャレンジ(?)を始めたこと、そこで起こることを改めて噛みしめていること。そこはもっと自分も変わらなきゃ。まあ、このような本が読めるのも「宮本から君へ」がドラマ・映画化されたことが発端だな、感謝。 2019/11/20
ろっく
2
漫画家 新井英樹先生のインタビュー本。 自作を軸にあれやこれやと語ってくれています。 面白かった! 「漫画家が作品以外で語るのは云々」という話もありますが(新井先生自身もそうでした)私は大歓迎です。 あと、表紙はモンちゃんとトシですが、カバーを外すバラの花束の下に・・・この仕掛けも良いなぁ。2019/09/28
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