内容説明
誰もが慕う地元の名医がある日突然、バッシングの標的になった。日本の移植医療がかつて経験した“トラウマ”。臓器提供者が極端に少ない“この国の現実”。海外での“新たな臓器移植の潮流”。
目次
序章 万波誠という医師
第1章 疑惑と糾弾
第2章 批判の背景
第3章 原点と現在
第4章 支持する人々
第5章 そして一二年、騒動の正体
終章 “悪魔の医師”か“赤ひげ”か
著者等紹介
池座雅之[イケザマサユキ]
1980年生まれ。一橋大学社会学部を卒業後、2004年にNHK入局。ディレクターとして広島放送局、制作局文化・福祉番組部、松山放送局を経て、2018年からNHK大型企画開発センター所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふたば
5
掛け違えた。確かにこの一言に尽きる事件だったのだろうと思う。市井の医師が、目の前の患者にひたすら対応した結果が、社会的には問題視され、叩かれる結果となった。医師と病院の側も決して、まったく非難されないものであったかといえばそうではない。移植学会の側の対応も、決して的を射たものではなかった。しかし、この両者が問題が発生した後であっても、歩み寄り、正しい方向に進むチャンスはあったと思う。それを潰したのがメディアだったのだと感じた。メディアが両社に腹を割って話す機会を作らせなかった。対立構造はメディアが築いた。2019/07/20
シロクマとーちゃん
4
メディアが踊れば、人が不幸になる。これもそうした例か。STAPの時も、人が亡くなった。この本の中で、ある雑誌記者が当時の取材姿勢について、あえて角の立った過激な姿勢を打ち出すことで社会に議論を起こせればよい、と思っていたという。しかし、国民や読者はそれほど自立してはいなかった。やはり、メディアの言うことは素直に信じるというのが一般人だ。メディアは、自分たちの発信がいかに国民に影響を与えるか、肝に銘じるべきだろう。2019/07/31
chuji
1
久喜市立中央図書館の本。2019年5月初版。書き下ろし。難しいなぁ~ でも【万波医師】が患者の命を長らえているという現実は重い❗2019/08/25
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- 和書
- ぞうさんのはなはね・・・