横溝正史自選集〈6〉悪魔の手毬唄

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横溝正史自選集〈6〉悪魔の手毬唄

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  • サイズ B6判/ページ数 365p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784882933236
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

休養のため岡山県の僻地、鬼首村を訪れた金田一耕助。耕助が逗留する「亀の湯」の主人源治郎は二十年前に殺害され、犯人と目される詐欺師恩田幾三はいまだ捕まっていないという。東京で大人気のタレント大空ゆかりが、故郷のこの村へ帰ってくる―村中が歓迎ムードで沸き立つ中、庄屋の末裔多々良放庵が突如失踪。これを皮切りに、悪魔が仕掛けたような狂気の連続殺人が、手毬唄にのせて幕を開ける…。閉鎖的な山村を舞台に、真骨頂「見立て殺人」の深化に挑んだ、横溝文学の集大成。

著者等紹介

横溝正史[ヨコミゾセイシ]
1902年、神戸市生まれ。大阪薬専卒。21年、「新青年」に「恐ろしき四月馬鹿」を発表。26年、博文館に入社して「新青年」の名編集長として腕をふるい、江戸川乱歩らとともに日本探偵小説黎明期の中心人物として活躍した。32年、作家専業となった直後、喀血して闘病生活を余儀なくされるが、「鬼火」「真珠郎」などを発表、再起をはたす。戦後はいちはやく本格物に力を入れ、48年、金田一耕助の初登場する「本陣殺人事件」で探偵作家クラブ賞長編賞を受賞した。40年代から50年代にかけて「獄門島」「八つ墓村」「悪魔の手毬唄」など、金田一シリーズを次々と発表、のちに横溝正史ブームを起す。81年、79歳で他界するが、60年間の作家生活の最後まで、新作の構想を練っていた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雪風のねこ@(=´ω`=)

84
いやぁもう面白い!人物の掘り下げも充分でトリックも効いている。背筋が凍るような不気味さも、強い方言でほっこりする台詞回しも緩急がついて病みつきになる。登場人物が多いので家系図を描いてみるのもいいじゃないかな。思ったけど金田一自身、結構小心な性格なんだろうな。そうだからこそ観察眼が肥えていると思う。他に対する好奇心が強く、大胆な行動をしつつもどもりながら話もする。そういう調子も、好ましく感じる。2020/03/04

Yuna Ioki☆

50
1250-453-44 ☆ハロウィンフェス☆No.8 横溝正史作品初登録。ストーリーはよくできているのだが、漢字を使って欲しいなと思う部分にひらがなが使ってあり読みにくいのが難点(¯―¯٥)普段いかに自分が漢字をたよりにひらがなを適当に読み飛ばしながら文脈を追っていたのかがよく分かったよ(¯―¯٥)2015/10/21

優希

37
村に伝わる手毬唄の句の如く殺人事件が実行されていく流れが恐ろしくも美しく感じました。狂気の連続殺人とも言えると思います。見立て殺人、奇妙な遺体など横溝の得意とするエッセンスが込められている作品ではないでしょうか。2024/11/22

ぐうぐう

35
『悪魔の手毬唄』は、執筆の背景を知るとより楽しめる。当時、すでに横溝正史は『獄門島』『八つ墓村』『犬神家の一族』を発表し、金田一耕助シリーズを不動のものにしているし、本格推理の旗手としてのポジションも確立されている(本当の意味での横溝ブームが来るのは、角川書店が仕掛けたメディアミックスが来るのを待たねばならない)。そんな横溝の、戦後本格推理の集大成といった位置付けで執筆が開始されたのが『悪魔の手毬唄』なのだが、そこに思いもよらぬ小説家が二人登場する。仁木悦子と松本清張だ。(つづく)2017/02/17

katoyann

16
『悪魔の手毬唄』所収。岡山に位置する架空の山村、鬼首村を舞台に起こる連続殺人事件をテーマとする。村に伝わる手毬唄の句のように殺人事件が実行されていく。今回も犯人を読み解くことはできなかったが、「この人だけは死なないで」と思っている登場人物が無惨にも殺される場面もあり、なかなかショックな物語だった。ネタバレしないように書けば、村で起きた情事を端に発する人間関係への執着が不気味である。2024/09/04

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