内容説明
消えた幽霊船フレア号。火星人類との交信。人造人間の怪―。科学もまだまだ発展途上、世の中は不思議な事ばかり…。今日もまた、春浪邸で開かれる空想科学小説家達の座談会。次は一体どんな奇妙奇天烈な話が飛び出すのか?ミルクホール、活動弁士、マクワウリ、平野水等々、明治研究の第一人者でもある著者ならではの、精緻な風俗描写が冴え渡る連作SFシリーズ最新作。
著者等紹介
横田順彌[ヨコタジュンヤ]
1945年、佐賀県生まれ。法政大学法学部卒。子供の頃からSFに熱中。高校時代に古書店で押川春浪『海底軍艦』に出会い、古典SFの収集・研究を開始する。71年、「友よ、明日を」で作家デビュー、『宇宙ゴミ大戦争』『対人カメレオン症』など、ナンセンスとギャグに満ちた新分野・ハチャハチャSFを開拓する。87年の『快男児 押川春浪』(會津信吾氏と共著)で第9回日本SF大賞を受賞。88年、明治SF『火星人類の逆襲』を発表。以後、小説からノンフィクションまで、明治ものを中心に幅広い活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ext3
1
戦前のSF作家なのに変に左翼的な押川春浪にすごい違和感あるんだが。この作者には海野十三を主人公にした小説書いてほしいもんだわ。2010/03/26
いちはじめ
1
実在の作家押川春浪を主人公とした連作短篇。古典SF研究家としても知られる横田順彌ならではの世界観が楽しい2007/06/10
nekomatadesu
0
10年前に発行された本が残っていて良かったよ。 横田順彌明治小説コレクションのお陰だろうな、出版社が違うけれども、 丸善本店で「横田順彌明治小説コレクション」の横に並んでいたのは店員さんのGJ。 内容的には「時の幻影館」と同様の1話読み切りの物語が12編。 気に入ったのは、「遊神女」、「恐怖病」、「木偶人」、「来訪者」、 「星月夜」、「大喝采」、「飛胡蝶」、「落葉舞」、「花菖蒲」かな。 2017/12/31
1045
0
星新一のなんかの本のあとがきが著者だったので読んだ。前半のこの話は雑誌に載せないことにしましょうってのでありがたくて涙する話が意味わかんなかったけど、それ以外の話は面白かった。この3人の掛け合いが面白いのであとがきで知った他の本もいつか読みたいな。2013/08/07
つむじ
0
明治の作家で日本SFの開祖・押川春浪を描いた12編からなる短編集。明治の時代、奇妙奇天烈な話題を論じる押川春浪たちが描かれている。個人的には、天狗倶楽部シリーズの方が好きかな2012/08/04