内容説明
「正しい日本語」なんて存在しない!現代思想から文学・辞書・方言・ダジャレ・翻訳まで、日本語ブームにとどめをさすオモシロ言語学入門。
目次
第1章 言葉って何だろう?
第2章 言語学のおいしさ
第3章 日本語のおいしさ
第4章 文字のおいしさ
第5章 「正しい言葉」を料理する
第6章 辞書はホントにおもしろい
第7章 思いこみ―言誤学入門
第8章 翻訳のおいしい話
第9章 言葉を超えて
著者等紹介
金川欣二[カナガワキンジ]
富山県生まれ。東京教育大学文学部大学院(修士)修了。国立富山商船高専教養学科教授。専門は言語学・記号論。NHK富山「金川欣二の何でもカルチャー」など多くの番組を手掛ける。HP「言語学のお散歩」を公開中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
57
日本語を中心テーマにすると、規範を攻撃材料に、乱れを指摘する本と、言語の変化を受け入れ、現在の姿を活写しようとする本とがある。もちろんおもしろいのは後者の方で、本書はその中でもピカイチだろう。何よりも笑いながらすごく楽しく読めるのだ! 2006年発行だが、10年代末の日本語のことを述べているようで、著者の観察力と社会性は鋭いなぁ、と思う。文庫化希望。2019/11/06
1959のコールマン
43
☆5。本書の内容を一言で言うと、「日本語で遊ぶ本」といったところ。副題に「大人のための言語学入門」とあるが、それを真面目にうけるとうっちゃりを食らわされます。色々日本語及び言葉ネタが出てきますが、いつの間にか冗談話に変っています。それでいて、真面目な本では無いように構えておいて、不意打ちでマジな話を入れてくるのも絶妙です。まあ著者も、大上段に構えて大振り三振するのを狙って書いていますので、ハマる人はハマるかも。個人的には、なかなかの名言(迷言?)が出てくるので面白かったです。2019/12/03
harukawani
4
おもしろい!というか、おいしい!寄り道と脱線繰り返しながら、休みなしで歩き回る、知的お散歩。「正しい日本語」「日本語の乱れ」「辞書」「誤解」「誤訳」などなどについてのトリビアルな話題が結びついて、おいしい日本語のレシピが見えてくる。元々「ら抜き言葉」容認派の僕ですが、もっと柔軟に言語を捉え、日本語をおいしく使いたいな〜とか思ったのでした。誤訳だなんだと書きながら、誤植が多いのはご愛嬌。言葉って楽しい!2014/04/19
りっぷ
1
ユーモアたっぷりの日本語の本。日本語は目で見る言語。いろんな豆知識を得た気がする。とてもおもしろかった。2016/08/03
粟井粕緒
1
くすり、と思わず笑ってしまうような内容でした。言葉の正しさは決められない、というのに同感しました。インディアンをインド人と訳したのは傑作でした。2012/07/19