内容説明
県立高校の教頭をしていた弟が「今度、ミュージシャンになったから」と名刺を差し出した。名刺には「シンガーソングライターコミネシゲオ」とある。いかにも自由な肩書と、今どきはお役所でも使わない純白の厚手ケント紙製の名刺の組み合わせがどうにもしっくりこない。それに「コミネシゲオ」はどうしてカタカナ?私はミュージシャンとなった弟の誕生日に新作の歌詞をプレゼントした。私が書いた詞に弟が曲をつけ歌う。高校生の頃に夢中になった歌作りが40年ぶりに復活した。56のストーリーとそれを彩る24のサウンドトラック。家族、友、そしてもう会えない人への抱えきれない思いを鮮やかに描く。
目次
コミネシゲオ
真夜中のサイクリング
四〇年後
父の死
夢
Aくん
月面の足跡
漂流ポスト
武蔵境
命日
エマオの旅人
掌の記憶
名前
東京日本橋
トミおばさん
丸木橋の上の決闘
アニメーター
マイカー
Mさん
霞ヶ浦〔ほか〕
著者等紹介
永山伸一[ナガヤマシンイチ]
1959年栃木県那須烏山市生まれ。茨城県立下館第一高等学校、青山学院大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
-
- 和書
- 生活者群像