内容説明
武士が主役の「中世」とはどんな時代だったのだろうか。栃木県に残る史料を読み解いた上で現代社会と比較し、自力救済の考え、驚くほどの信仰心の篤さといった大きな相違から意外な共通点までを記し、下野中世社会の本質を浮かび上がらせる。
目次
第1部 下野の中世社会の特質(中世は地方分権な社会だった―地頭と戦国期権力から;中世は自力救済と弱肉強食の社会だった―室町時代応永期長沼義秀の長沼荘回復を通して;戦国・近世初期の武将たちの信仰心は篤かった―「佐八文書」を通して;中世は多様性の社会だった―下野板碑の様相から;ひとつではなかった戦国武将の名前;戦国時代の女性の名前―大庵寺「念仏日記」を通して)
第2部 中世と現代(中世法から見た現代社会―「宇都宮家弘安式条」と「結城氏新法度」から;戦国時代から考える現代日本の原則と国民の義務―下野を中心とした史料から;戦国・近世初期の前・元当主と現当主との関係―下野の那須・大関・小山氏を通して;改易に学ぶ歴史―小山秀綱後室・那須資晴・宇都宮国綱を通して)
著者等紹介
荒川善夫[アラカワヨシオ]
1954年2月栃木県壬生町生まれ。2014年4月栃木県立文書館に勤務(古文書管理員)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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