内容説明
1947年に女性の装いかたを変革したニュールックを生みだしたクリスチャン・ディオール。クチュリエとして活躍した10年のあいだじゅう、そのデザインはファッション界に衝撃波を送り続けた。ホルストやアーヴィング・ペンをはじめとする写真家や、クリスチャン・ベラールなどのアーティストのオリジナル作品である写真やイラストを多数掲載した『VOGUE ONクリスチャン・ディオール』は、ディオールによる完璧なラインの追求、理想的な女性のシルエットに対するディオールのビジョンがいかに形成されたか、ディオールの創造性とビジネスの才能がその死後長年を経た現在でも業界のトップを走り続けている理由とはなにか、独特な視点から深い見識を描き出す。
目次
幸運に支えられて
ニュールック
変化するシーズン
完璧にディオール
ディオールが遺したもの
著者等紹介
シンクレア,シャルロット[シンクレア,シャルロット][Sinclair,Charlotte]
『ヴォーグ』協力編集者。その他、『インデペンデント:アート・ファッション・トラベル』『ファイナンシャルタイムズ』『サンデータイムズ』『コンデネストトラベラー』『オーストラリアヴォーグ』誌などでもライターを務めている
和田侑子[ワダユウコ]
早稲田大学社会科学部卒業。書籍編集者を経て翻訳者に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
223
VOGUE ONシリーズの、この巻はクリスティアン・ディオールの登場である。「赤ん坊のようなぽっちゃりとした感じがいまだにあり、引っ込んだ顎が、ほとんど絶望的なまでの内気な性格をさらに強調している」ような男、「ピンクのマジパンでできた面白みのなさそうな牧師」、「フランス人の葬儀屋」など、これみなクリスティアン・ディオールの風貌評である。イヴ・サン=ローランのようにモデルばりのクチュリエもいるのに、一方のディオールはこれ。ところが、彼の繰り出すファッションたるや、優美たることこの上ない。時に典雅でさえある。2025/09/04
アキ
107
東京都現代美術館の「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ展」展示方法も含めて圧倒された。メゾン・クリスチャン・ディオールが1947年にオープンし、ニュールックの美学を発表してから、1957年52歳で心臓麻痺で亡くなるまで、わずか10年間に世界中にその名を広めた。dieu et or フランス語で神と金が組み合わさった魔法の名を持つディオール、オートクチュールを頂点として、ハンドバッグ、化粧品、香水、アクセサリーなど1957年には87ヶ国でライセンス契約を結んだ。多くの写真と共に軌跡を辿ることができる。2023/01/24
chatnoir
8
函館のバルテュスで。美しいラインの服は美しい人のためにだけあるんだなぁって再認識する写真が多数。文章も多いし、本当は読み物なんだけど、そんなに居られないから写真だけ。レトロな美しさに眼福。2016/10/28
cocobymidinette
2
今度V&Aでディオール展を観る予定なので、予習として。麗しいシルエットのドレスを目で楽しみながら読めるVOGUE ON!思想としてシャネル派だったのだけどディオールにも共感、贅を尽くすことの愉しさ!2019/02/03
Ayumi Okamoto
2
クリスチャン・ディオールの理想とした女性像が服のデザインと共によく分かる一冊。当時のパリから発するオートクチュールのあり方をディオールがどのように考えていたのかも分かる。ディオールのファッションデザインの詳細と言うよりかは、ディオールのカリスマ性について書かれていて、ディオールという人を勉強する上では参考になると思う。2017/04/19
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- 和書
- 祭りのあと




