目次
第１部 宗教の今と向き合う（キリスト教史における無教会の意義；“新宗教”研究の射程―新興宗教から近代新宗教へ；ドイツ民族主義宗教運動という主題；無神論体制下の正教会；イスラーム研究と宗教学；「神秘主義」の再定義の可能性）
第２部 異文化の理解と取り組む（イスラーム神秘主義と流出論；インド宗教思想への新たな視座―シャンカラのヴェーダーンタ哲学研究をめぐって；ラビ・ユダヤ教は「第二神殿崩壊」をどのように捉えたのか；書記と嘆き―古代メソポタミアと旧約聖書の文学を比較することについて；『儀礼』特性饋食の祖先祭祀）
第３部 宗教研究の新たな挑戦（宗教学と公共哲学；死者と時間について；生動するイメージ、刻印されるイメージ；人はいかにして神話学者となるか；宗教哲学は何を語りうるか―宗教と経済をめぐって；岐路に立つ国際宗教学会―学会誌の分析から）
感想・レビュー
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うえ
7
島薗進「日本の宗教学では、宗教哲学・宗教現象学のような宗教思想や宗教的世界観の内在的研究を目指す方向と、宗教史や宗教社会学を掲げて経験的な研究を尊ぶ方向が並立し、その間の媒介がうまくいっていないように思う。古代から現代までを視野に入れた宗教史にはその可能性があると思う。月本さんらが長年、行ってきた宗教史研究会とその成果は貴重なものだ。だが、この研究会がもつ宗教史研究の展望を明確にしたものはなく、二つの方向性の媒介を達成するといった問題意識も明確ではなかった」2021/11/03
