感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kayak-gohan
20
ウクライナを紹介するブックレットの一冊。レーシャ・ウクライーンカの詩劇「森の歌」とフルィホーリイ・スコヴォロダの寓話集が収められている。前者は人間と妖精との交流を描いた詩情あふれるファンタジー劇であり、自然と人間との関わりというテーマが底に横たわっている。フルィホーリイ・スコヴォロダの寓話集は彼の宗教観・職業観・人間観がにじみ出ていて現代に生きる我々に対しても充分な説得力を持つ。人を敬い、自然を愛し、自分に適した仕事を毎日誠実にやっていくという文化がしっかり伝わってくる。2022/04/24
ロビン
18
ウクライナ三大詩人のひとりで数か国語を解したレーシャ・ウクライーンカの詩劇「森の詩」の抄訳と、詩人・作家・哲学者・科学者・言語学者・教師であったフルィホーリィ・スコヴォロダの寓話数編が収録・紹介されたブックレット。どちらも素晴らしい作品で、もっと読みたい!と思わせられた。「森の歌」は、森の妖精と人間の青年の美しい愛を通して自然との共生の大切さと、人間のあいだのリアルで本源的な関係を詩情豊かに描いており、スコヴォロダの寓話は深い信仰心、鋭い才智、厳しい人生経験による深い洞察が散りばめられていて見事だ。2022/03/07
風に吹かれて
17
ウクライナを紹介するブックレットの一冊。 ウクライーンカ(1871~1913)の詩劇『森の詩‐妖精物語』。周囲の者から理解されない若者とピュアな妖精の悲恋。自然との共生の貴さを表現しているのだと思う。ロシアの砲撃は人間、植物や生き物、そして妖精の命を奪った。 →2022/03/31
にせねこ
0
薄い本。ウクライーンカの森の詩に興味あって読んだけど、抄訳なのでぜひ全訳が読みたい。2024/03/04