内容説明
光江(著者のこと)と名付けられたひとりの女と、そのひとり娘の人生航路に、戦争、敗戦、貧困、闘病などの外圧があくことなく襲いかかりながらも、その都度、目に見えぬ不思議な力に守られ生かされて今なお生命を紬ぎつづける姿を、少し離れた小さな丘の上から第三者の眸でみつめるようにして、その折々の小さなドラマをなぞりながら幾つかの小編にまとめました。
目次
プロローグ―やさしい海
船出―就学
陰る海―戦時下の娘時代
時化る海―儚い結婚生活
荒れ狂う海―日本丸沈没
暴風雨(あらし)の海にただよう小舟
夕凪の海
こわれいく小舟で漂う海原
エピローグ―港の灯、たゆとう小舟


 
               
              


