内容説明
生物学の諸問題を、今日でいうライフサイエンスの視点で幅広く論じたシンガーの主著、今なお引用されている、オリジナルの原図を含む約200点の豊富な図版とともに、楽しく著述した力作。現在の最重点とされる科学思想の発展過程を概観し、専門分化した科学知識を元の体系に組み入れて、自然像を明確にしようと試みている。生命の本質を明かそうとする努力の歴史は、とかく無味乾燥といわれる理科教育に一考を促し、生物学および生命への関心を呼び覚ますのに最適。
目次
第1部 生物学のむかし(古代科学の勃興;古代科学の衰亡;研究の復活)
第2部 近代生物学の史的基盤(帰納法とそれを支えた諸条件;分類体系ができる;比較解剖学の方法論確立 ほか)
第3部 近代生物学の諸問題(細胞と生物のからだ;生命活動の本質;機能の相関 ほか)