ホップステップキッズ!
二日月

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784882645375
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8393

内容説明

あたしの妹、1歳の芽生。まだ歩けないし、立てないし、ハイハイも、おすわりもできないし。そういうことができるようになるかもわからない。だけど、芽生はあたしのそばにいる。あたしはいつも、芽生のそばにいる。

著者等紹介

いとうみく[イトウミク]
神奈川県に生まれる。フリーライター。『糸子の体重計』(童心社)で第46回日本児童文学者協会新人賞、『空へ』(小峰書店)で第39回日本児童文芸家協会賞を受賞。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人

丸山ゆき[マルヤマユキ]
東京都に生まれる。1991年にイラストレーターとして活動を開始し、手描きのあたたかみのある作品を数多く発表している。JACA準入選、「イラストレーション」誌(玄光社)第115回ザ・チョイス展入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

びす男

84
「あたしはもう知っている。まっくらで、なにも見えなくなるときがあっても、かならずまた満ちていく」。障害を持った妹が生まれた小学生・杏の心の葛藤を描く。妹を可愛いと思う反面、やせぎすな妹を友達に見られたくないとも思う。どちらも本当の自分だと気づいて当惑する杏の姿は、リアルだ。作者は勇気ある人なんだと思う。人の弱さをありありと描いたからこそ、ラストシーンの「二日月」は読者を強く支えてくれる。児童文学は本当にすごい。人生の最も大事な時期に読む本だからだろうか。嘘のない、書きにくいことから逃げない作品ばかりだ。2017/08/14

けんとまん1007

60
あくまで想像でしか、判断できない。と、思いながらも、結構、感情移入してしまいそうになった。命、兄妹、友達、いろんなつながりがあって、いろんな思いもある。身内であるのと、そうでないことの、大きな違い。そこからくるものも大きい。それでも、やはり、血のつながりは大きな意味があるのだと思う。考えることが、とても深く、かつ、拡がりの可能性のある1冊。2016/05/11

ぶんこ

59
障害を持って生まれた妹芽生。芽生に手がかかるので、母親にかまってもらえない杏のモヤモヤが切ない。昔、社内親睦会で同僚の子供から(お母さんは難病の妹ばかり可愛がって、私の事は嫌いなの)と打ち明けられた事思い出しました。また、姉の子供の運動会で、姉が春菜ちゃんと同じ事を言うのを聞いて仰天した事も思い出しました。意外と身近にある問題で、杏ちゃんには理解ある両親と真由ちゃんが居るからよかったのかな。2016/05/02

mincharos

52
小5の杏に待望の妹が産まれたが、その子は障害児。母親は妹に付きっ切りで小学校の行事等にも来られなくなった。入院も頻繁で、家に父親と二人で取り残されることも増えた。すごく寂しい思いを抱えてるんだけど、妹の生死がかかってることなので自分が我慢するしかない。。杏ちゃんいい子過ぎるよー!心の黒い部分、もっと出しちゃってもいいんだよー!って思った。障害の原因が出産時の病院の対応にあるぽくて、そこもむかつく!2017/07/22

たんたん(休みます)

50
本当は妹が大好きなのに、障害のある妹に対してひどい事を思ってしまう自分がいる。杏のどうしようもない気持ちがドクンドクン伝わってきて切なくなる。1歳の誕生日芽生の体重はあまり増えていなかった。でも杏は目にも数字にも見えないみんなの思いがつまっていると思った。2歳も3歳も…ずっとずっとその思いは増え続けていくだろう。芽生の中にあるものは目には見えないもの、数字では表せないもの。星の王子さまを思い出した。『1番大切なことは目には見えない』2016/12/19

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