出版社内容情報
2013年
学校課題図書。店舗在庫僅少につき版元取寄せになる場合がございます。(入荷までに2・3週間掛かかります。)また品切れになる可能性もございますので予めご了承下さいませ。
内容説明
世界で3番めに大きな南の島・ボルネオ島のゾウたちの命があぶない。わたしたちが何気なく食べているポテトチップス、毎日つかっているシャンプーや洗ざい…これらがゾウたちの命をおびやかしているって、ほんと?―熱帯雨林の森がへっているボルネオ島の真実と、わたしたちのくらしとのつながりを知る写真えほん。
著者等紹介
横塚眞己人[ヨコツカマコト]
1957年、神奈川県に生まれる。日本写真家協会会員。雑誌編集者を経て、写真家として幅広い分野で活躍中。沖縄県西表島のイリオモテヤマネコを中心に、大自然の中で生きる動物たちを撮りつづけている。また、ボルネオ島、コスタリカ、マダガスカル島など、海外でも、熱帯雨林、マングローブなど、後世に残したい大自然のありのままを撮影。ボルネオ保全トラストジャパン理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
102
まず、80頭ものゾウの群れが川を渡るという光景にハッとさせられる。ゾウの意外にも過酷な生活と裏腹なその愛らしさを描き、なぜ危険をおかしてまで川を渡らねばならないのかというところが、この写真絵本の要。人間の食べ物として作られたポテトチップスとゾウがどう関連していくのか、人間とゾウ、壊されていく自然と豊かな暮らしを対比させながら、読み手に呼びかけてくる。動物と自然の侵食を抑えつつ、いかに共存していくか。まずは知ることが大切なのだよね。2013/08/03
ゆみきーにゃ
78
《図書館》写真絵本。ポテトチップスはそうゆー意味だったのね。まずは知ることが大事。娘がもう少し大きくなったら読んであげたい。2019/10/17
アナクマ
44
キャッチーなタイトルで、ボルネオ島に誘い込む。◉ゾウは泳ぐしやっぱり鼻先をシュノーケルみたいに突き出して呼吸するのだな、オランウータンもいるし行ってみたいな。◉のん気に眺めていると、地平線まで広がる油ヤシ畑の空撮。そして「自然林と多様な生き物たち」「プランテーションとパーム油由来製品群」の対比ページが現実を突きつける。◉住処を奪われ、重機で助けられるゾウもいるが、火をつけられたゾウもいる。その背中は溶岩のように爛れて怒る神像のごとし。酷い。しかし、しかし…。われわれは罪深い。2019/10/27
punyupunyu
44
マレーシア・ボルネオ島、東の海に流れ込む川のほとりは野生動物の宝庫、ということ。熱帯雨林の深いジャングルが広がっているようについつい思ってしまうけれど、空中写真を見ると、手つかずで残っているのは川のほとりのわずかな面積。その周りを広大なパームヤシのプランテーションが囲んでいる。ゾウが生きていける多様性に恵まれた森は、ごくわずかになっている。パームヤシはオイルを搾取して様々な食品に利用されている。代表的なものとしてポテトチップスが挙げられている。人間のエゴはどこまで許されるのでしょうかね・・・。2014/12/10
みっくす
43
森林破壊のこと最近はすっかり忘れて暮らしていた。とても分かりやすく、のめり込みやすいストーリーで、長男と一緒に楽しめました。ゾウの森のほとんどがアブラヤシのプランテーションに変わってしまったなんて。写真絵本だからこそしっかりと伝わる現実。彩り豊かな熱帯雨林の生き物たちのページにはうっとりし長男も魅了されているようでした。だからこそ、失われた自然が惜しい。最後のページのゾウの目も本当に何か訴えているように見えました。おすすめです。2017/09/15