CMCテクニカルライブラリー
繊維強化複合金属の基礎

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  • サイズ A5判/ページ数 287p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784882317692
  • NDC分類 501.41
  • Cコード C3057

出版社内容情報


  構成および内容

第1章 繊維強化金属とは
 1.はじめに

第2章 繊維強化金属概論
 1.繊維強化金属への期待
 2.繊維強化金属の考え方
  2.1 強化機構の位置づけ
  2.2 構成材料の決定
  2.3 材料強度学上の位置づけ
 3.種類と分類方法
  3.1 構造別分類
  3.2 繊維の体積率
 4.現状と問題点

第3章 構成材料の力学特性
 1.材料の変形と破壊
  1.1 ミクロに見た材料の変形
  1.2 ミクロとマクロの結びつき
  1.3 応力-ひずみ曲線
   1.3.1 分類
   1.3.2 実際
  1.4 延性材料と脆性材料
   1.4.1 ミクロに見た破壊過程
   1.4.2 マクロに見た破壊過程
   1.4.3 応力集中の影響
 2.変形と破壊の定義と記述方法
  2.1 弾性変形
  2.2 塑性変形
  2.3 応力とひずみ
  2.4 真応力-真ひずみ
  2.5 引張強さ
  2.6 弾性率
  2.7 せん断弾性率
  2.8 ひずみエネルギー
  2.9 衝撃力
  2.10 破壊力学

第4章 強化繊維とマトリックス
 1.材料の選択
  1.1 構成材料
  1.2 選択の基準
 2.強化繊維
  2.1 特徴
  2.2 強さに影響する要因
   2.2.1 要因の分類
   2.2.2 太さ依存症
   2.2.3 長さ依存症
  2.3 強さと統計・確率論
   2.3.1 ワイブルの理論
   2.3.2 各種ワイブル分布
   2.3.3 単繊維への応用
   2.3.4 繊維束への応用
   2.3.5 強さと応力拡大係数
  2.4 フラクトグラフィ
 3.セラミックス系繊維
  3.1 種類と特徴
  3.2 炭素繊維
  3.3 ボロン繊維
  3.4 SiC繊維
  3.5 アルミナ(Al2O3)繊維
  3.6 ウイスカー(Whisker)
 4.金属繊維
 5.マトリックス金属

第5章 強化機構
 1.モデル材料の条件
 2.変形・破壊挙動
  2.1 応力-ひずみの関係
  2.2 弾性率
   2.2.1 連続繊維強化型
   2.2.2 不連続繊維強化型
  2.3 界面に働く力
 3.モデル材料の強さ
  3.1 複合則の理論
   3.1.1 脆性(連続)繊維強化型
   3.1.2 延性(連続)繊維強化型
   3.1.3 不連続繊維(短繊維)強化型
  3.2 理論と実験との比較
 4.界面強さと複合材料の強さ
  4.1 複合則との相違点
  4.2 界面すべりを生じる場合
  4.3 界面すべりを生じない場合

第6章 複合材料の強さを支配する要因
 1.変形・破壊の特徴
  1.1 変形・破壊挙動
  1.2 変形・破壊様式の分類
  1.3 破断した繊維の影響
 2.強さに及ぼす繊維の影響
  2.1 繊維強さのバラツキ
  2.2 繊維の配向
 3.界面特性の影響
  3.1 界面の破壊挙動
  3.2 応力集中と界面強さ
  3.3 界面強さと材料の強さの関係
 4.界面反応の影響
  4.1 界面の分類
  4.2 反応と繊維強さ
  4.3 キズ・酸化と繊維強さ
  4.4 界面反応と複合則
  4.5 均一な反応層の破壊
  4.6 不均一な反応層の破壊
  4.7 最適な界面反応
 5.マトリックスの影響
  5.1 応力緩和能力
  5.2 転位論的な効果
  5.3 熱応力の影響

第7章 新しい強さの基準
 1.ミクロ破壊力学の導入
  1.1 応力集中の概念
  1.2 材料中での応力集中
 2.人工的な応力集中下での強さ
  2.1 破壊靭性の概念
  2.2 荷重-変異曲線の分類
  2.3 破壊靭性の定義
  2.4 破壊靭性を支配する要因
   2.4.1 繊維-マトリックスの界面
   2.4.2 繊維の変形・破壊
   2.4.3 マトリックスの変形と破壊
   2.4.4 繊維とマトリックス界面の剥離
   2.4.5 延性繊維-延性マトリックス
 3.新しい強度理論
  3.1 強度理論の必要性
  3.2 累積破壊モデル
  3.3 脆性破壊モデル
  3.4 混合破棄モデル
  3.5 統計・確率モデル
 4.強さと靭性の関連性
  4.1 ミクロ応力集中と強さ
  4.2 マクロ応力集中と強さ

第8章 評価方法
 1.評価方法の現状
 2.繊維の強さ
  2.1 試験方法
  2.2 弾性率
  2.3 強さの評価
 3.複合材料の引張強さ
  3.1 試験片形状
  3.2 試験機への取り付け
  3.3 弾性率
  3.4 曲げ強さ
 4.引張強さと曲げ強さの関係
  4.1 ワイブル理論の応用
  4.2 強さの相関関係
 5.界面強さの測定
  5.1 プルアウト(pull-out)法
  5.2 マルティプルフラクチャー(maltiplefracture)法
 6.破壊靭性
  6.1 試験評価方法
  6.2 破壊靭性と破壊仕事
  6.3 破壊靭性値の求め方
  6.4 亀裂の進展
 7.衝撃特性
  7.1 試験方法
  7.2 結果の解析方法
  7.3 衝撃試験時の留意点
 8.非破壊検査
  8.1 AE(アコースティックエミッション)の適用方法
  8.2 AEによる破壊過程の識別
  8.3 品質保障への応用

第9章 現状と将来動向
 1.動向概論
  1.1 研究・開発の動向
  1.2 素材の選択と用途
  1.3 複合化技術
 2.複合材料の特性
  2.1 特性概論
  2.2 炭素繊維強化金属
  2.3 ボロン(B)繊維強化金属
  2.4 SiC繊維強化金属
  2.5 アルミナ(Al2O3)繊維強化金属
  2.6 金属繊維強化金属
  2.7 ウイスカー強化金属
 3.実用構造材料
  3.1 実用化例
  3.2 今後の課題
  3.3 新しい概念のFRM

内容説明

本書は複合材料の中でも実験が比較的難しいため多くの可能性をもちながらも遅れているFRM(繊維強化金属複合材料)について、多くの実績と経験をもつ著者が、将来の研究・開発を行ううえで重要な過去の理論、データを体系的に整理し、最新の考え方やデータとの比較を行い、実際に研究・開発を行う際に必要な基礎的な理論、および実験的事実とそれを発展させるに必要な法則性、また現状と将来の可能性について多面的な検討を試みたものである。

目次

第1章 繊維強化金属とは
第2章 繊維強化金属概論
第3章 構成材料の力学特性
第4章 強化繊維とマトリックス
第5章 強化機構
第6章 複合材料の強さを支配する要因
第7章 新しい強さの基準
第8章 評価方法
第9章 現状と将来動向

著者等紹介

大蔵明光[オオクラアキミツ]
1929年長野県に生まれる。1956年東京理科大学理学部卒業、東京大学生産技術研究所教授、デラウェア大学客員教授、文部省宇宙科学研究所教授、を経て現在、JICA Expert、株式会社アクロス顧問

香川豊[カガワユタカ]
1952年東京都に生まれる。1976年早稲田大学理工学部卒業、同大学院理工学研究科博士後期課程修了、早稲田大学鋳物研究所助手、三菱電機株式会社材料研究所を経て現在、東京大学生産技術研究所教授、工学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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