出版社内容情報
執筆者一覧
所属は1989年5月時点。( )内は2000年11月現在
西村民男 (財)北里環境科学センター(北里大学名誉教授)
高麗寛紀 徳島大学 工業短期大学部 応用化学科
内堀 毅 北里大学 衛生学部(現・山野美容芸術短期大学)
中村利家 島根大学 農学部
志澤寿保 三共(株) 特品開発部(現・櫻木コンサルタント事務所)
米田 譲 日本農薬(株) 化学事業部
辻 孝三 住友化学工業(株) 宝塚総合研究所
中井田靖 大日本インキ化学工業(株) バイオ事業部
太田正典 日産化学工業(株) 中央研究所
岩本龍彦 中外製薬(株) 薬専開発部
松本継男 京都工芸繊維大学 繊維学部
桑田 実 兵庫県立皮革工業指導所 技術課
井上嘉幸 筑波大学 農林工学系
斉藤文春 (財)ベターリビング筑波建築試験センター
山本 敏 和信化学工業(株) 技術部
中村晨一 大和化学工業(株) 東京工場 営業部
細見正明 神東塗料(株) 化成品事業部(現・ナガセケムスペック(株))
時田 裕 三愛石油(株) 化学品販売部
石関忠一 国立衛生試験所 衛生微生物部(現・東京都技術アドバイザー)
島谷庸一 (株)資生堂 基礎科学研究所(現・(株)資生堂 研究開発本部 R&D戦略室)
柳 光男 (株)資生堂 基礎科学研究所(現・公誠綜合サービス(株))
阿久津誠 (株)野村事務所 大阪出張所
上野佐千夫 ジョンソン・エンド・ジョンソンメディカル(株)
友杉 喬 台商(株)
和島武則 台商(株) 研究所(現・(株)タイショーテクノス 東京営業第二部)
米虫節夫 近畿大学 農学部
構成および内容
第1章 防菌防黴剤の開発動向 西村民男
1 はじめに
2 防菌防黴剤の開発状況
2.1 1-置換イミダゾール類
2.2 イミダゾリンジオン誘導体
2.3 N-置換アミド類
2.4 トリアジン誘導体
2.5 トリアゾール誘導体
3 工業用防菌防黴剤の特に注目すべき毒性基
3.1 ホルムアルデヒドを放出するメチロール基およびメチレン基
3.2 電子吸引基のα位あるいはビニル位にある活性化ハロゲン基
3.3 電子吸引基に対してα,β位にあるビニル基
3.4 活性化されたN-S結合
4 既存薬剤についての最近の研究
4.1 化粧品
4.2 塗料
4.3 水性潤滑剤
4.4 殺菌消毒剤
第2章 防菌防黴剤の相乗効果と配合技術 高麗寛紀
1 はじめに
2 防菌防黴剤の併用効果試験法
2.1 ペーパーストリップ法
2.2 円筒平板法
3 相乗効果を示す防菌防黴剤
3.1 2-(4-チアゾリル)ベンツイミダゾールと相乗作用を示す薬剤
3.2 ソルビン酸と相乗作用を示す薬剤
3.3 1,2-ベンズイソチアゾリン-3オンと相乗作用を示す薬剤
3.4 (2-ピリジルチオ-1-オキシド)ナトリウム類と相乗作用を示す薬剤
3.5 デヒドロ酢酸と相乗作用を示す薬剤
3.6 2-メチル-5-クロロ-4-イソチアゾロン錯体と相乗作用を示す薬剤
3.7 2,4,5,6-テトラクロロフタロニトリルと相乗作用を示す薬剤
3.8 2-ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルと相乗作用を示す薬剤
3.9 1-(ブチルカルバモイル)-2-ベンズイミダゾールカルバミン酸メチルと相乗作用を示す薬剤
3.10 モノあるいはジブロモシアノアセトアミド類と相乗作用を示す薬剤
3.11 1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンと相乗効果を示す薬剤
3.12 1,1-ジブロモ-1-ニトロプロパノールおよび1,1-ジブロモ-1-ニトロ-2-アセトキシプロパンと相乗作用を示す薬剤
4 相乗効果の作用機構
5 おわりに
第3章 防菌防黴剤の製剤化技術
1 はじめに 内堀 毅
2 水和剤 中村利家
2.1 はじめに
2.2 製剤構成
2.2.1 処方
2.2.2 構成成分
2.3 製剤化工程
2.3.1 混合
2.3.2 粉砕
2.4 品質規格
2.4.1 品質設計
2.4.2 試験法
2.5 おわりに
3 可溶化剤 志澤 寿保
4 発泡製剤 米田 譲
4.1 はじめに
4.2 発泡施工法
4.2.1 発泡施工法の原理
4.2.2発泡施工法の特徴
4.2.3 発泡施工法に必要な装置,備品類
4.2.4 発泡施工手順
4.3 発泡製剤
4.3.1 溶剤の種類と発泡性能
4.3.2 起泡剤
4.4 関連技術資料
4.4.1 発泡施工処理時の気中濃度測定結果
4.4.2 床下モデルによる発泡施工テスト
4.5 おわりに
5 マイクロカプセル 辻 孝三
5.1 はじめに
5.2 マイクロカプセルの特徴
5.3 マイクロカプセルの製法と材料
5.4 防菌防黴剤のマイクロカプセルの意義
5.5 防菌防黴剤のマイクロカプセルの実例
5.6 おわりに
6 水溶剤 中井田 靖
6.1 はじめに
6.2 水溶剤製剤のチェック項目
6.3 可溶化剤の選択
6.4 補助溶剤
6.5 添加剤
6.6 製剤処方の検討
6.7 製造方法,製造設備
6.8 製品規格
6.9 品質保障
7 錠剤 太田正典
7.1 錠剤と錠剤化の目的
7.2 製法と打錠障害
7.3 錠剤の溶出コントロール
7.4 錠剤に使用される添加剤とその特性
7.5 市販防菌防黴剤錠剤の処方と特性
7.6 防菌防黴剤錠剤と展望
8 くん煙剤 岩本龍彦
8.1 はじめに
8.2 防菌防黴くん煙剤の原末に必要な条件
8.3 市販製品
8.4 構成成分とその基本処方
8.5 くん煙剤に求められる性能
8.6 製剤化
8.7 商品性能に係わる試験
8.7.1 物理化学性に係わる試験
8.7.2 効力試験
8.7.3 安全性試験
8.8 今後の展望
第4章 防菌防黴剤の応用展開
1 繊維用 松本継男
1.1 はじめに
1.2 生地(素材)の要素
1.2.1 繊維
1.2.2 組織
1.2.3 風合い(仕上加工)
1.2.4 柄
1.2.5 SD法(感覚的・心理的要素)
1.3 微生物の基本的概念
1.3.1 分類学上の位置
1.3.2 (皮膚上の正常菌叢(フローラ)
1.4 抗菌防臭加工
1.4.1 抗菌防臭剤
1.4.2 抗菌効力の評価(抗菌試験法)
1.5 抗菌加工繊維の市場性
2 皮革用 桑田 実
2.1 はじめに
2.2 皮革製造工程と微生物
2.2.1 準備作業
2.2.2 鞣製作業
2.3 皮革用防菌防黴剤
3 木材防腐防黴剤 井上嘉幸
3.1 はじめに
3.2 木材防腐防黴剤
3.2.1 加圧用木材防腐剤
3.2.2 防腐処理木材の生産量とその使用分野
3.2.3 木とみどりの保護のための木材防腐と木材防腐剤
3.2.4 木材防腐剤
3.3 おわりに
4 建築用防除黴剤 斉藤文春
4.1 はじめに
4.2 建築における黴の発生
4.3 黴の種類
4.4 黴による材料の劣化
4.5 建築用防黴剤
4.5.1 防黴剤の種類
4.5.2 防黴剤の安全性
4.5.3 建築材料の防黴剤
4.6 建築用除黴剤
4.7 防除黴処理剤に必要な条件
5 塗料用 山本 敏
5.1 はじめに
5.2 塗料の分類
5.2.1 塗料の構成
5.2.2 塗料の分類
5.3 塗料用防菌防黴剤
5.3.1 腐敗と黴と腐朽
5.3.2 防菌防黴剤
5.4 性能試験
5.4.1 塗料および塗膜の性能試験
5.4.2 塗料の貯蔵安定性
5.4.3 耐候性試験
5.4.4 防黴性能試験
5.4.5 木材防腐効力試験
5.4.6 貯蔵中の塗料における微生物試験
5.5 おわりに
6 接着剤用 中村晨一
6.1 接着剤について
6.2 接着剤の種類
6.3 接着剤の微生物による劣化
6.4 接着剤の微生物劣化対策
6.5 接着剤用殺菌剤
6.6 接着剤の防腐防黴効力試験方法
6.6.1 防腐防黴剤自体の効力試験
6.6.2 接着剤の保存安定を目的とした試験方法
6.6.3 接着剤の皮膜を目的とした防黴効力試験
6.7 おわりに
7 製紙工業 細見正明
7.1 はじめに
7.2 スライム生成に関与する微生物
7.4 スライム生成の機構
7.5 スライム形成予防策
7.6 薬剤の使用方法
7.7 代表的なスライムコントロール剤
7.8 ウイルスを用いたスライム障害防止技術
7.8.1 バクテリアオファージとスライム障害防止技術
7.8.2 スライム形成菌とそれに対するファージ
7.8.3 ファージによるスライム形成抑制試験
7.9 おわりに
8 金属加工油剤用 時田 裕
8.1 はじめに
8.2 水溶性金属加工油剤
8.3 金属加工現場における微生物障害
8.4 防止薬剤
8.5 防腐防黴剤の効力試験法
8.6 防腐防黴剤の使用事例
8.6.1 サンバックT-10の効果例
8.7 現場における微生物管理
8.8 おわりに
9 医薬品用 石関忠一
9.1 はじめに
9.2 第11改正日本薬局方(1986)の剤型分類別にみた防腐・殺菌剤の利用状況
9.2.1 防腐・殺菌剤の適用の現状
9.2.2 剤型と防腐・殺菌剤
9.3 防腐・殺菌剤の製剤への適用とその考え方
9.4 防腐・殺菌剤の適合性
9.5 防腐・殺菌剤の不活化
9.6 防腐・殺菌剤の使用状況
9.7 防腐・殺菌剤の安全性
9.8 防腐・殺菌剤加製品の今後
9.9 おわりに
10 化粧品用 島谷庸一,柳 光男
10.1 防菌防黴剤の添加目的
10.2 化粧品に配合される防菌防黴剤
10.3 防菌防黴剤の特性
10.4 防菌防黴剤の使用技術
10.4.1 配合する製剤の特性
10.4.2 防菌防黴剤の不活化現象
10.4.3 併用効果
10.5 防菌防黴剤の安全性
11 プラスチック用 阿久津 誠
11.1 はじめに
11.2 プラスチック用防菌防黴剤
11.3 プラスチックスの防菌防黴剤用途
11.4 おわりに
12 医療用光学機器に対する高度作用消毒剤の応用 上野佐千夫
12.1 はじめに
12.2 内視鏡による感染症の伝播
12.3 内視鏡の効果的な消毒管理方法
12.4 HIVあるいはHBVの感染症患者対策
12.5 腐蝕と界面活性剤の影響
12.6 高度作用消毒剤の役割
13 食品保存,殺菌用 友杉 喬,和島武則
13.1 はじめに
13.2 保存料,殺菌科
13.2.1 保存料(合成)
13.2.2 殺菌科
13.3 有機酸,アミノ酸等
13.4 天然添加物
13.5 おわりに
14 環境殺菌剤 米虫節夫
14.1 微生物災害の状況
14.2 環境殺菌剤
14.3 環境殺菌の場の特異性
14.4 殺菌剤溶液噴霧による殺菌処理の注意点
14.5 殺菌処理へのステップ
14.6 クリーンルームの維持管理
内容説明
本書は、まず第一に、わが国で実用される防菌防黴剤の製剤形態別の原体製造技術の現状を明らかにした。第二に各領域で使用される防菌防黴剤の最近の実態と情報を提供した。第三には防菌防黴剤の市場とその動向についてとりまとめている。それぞれの項目については、造詣の深い方々にご執筆いただいたので、基礎的事項から最新の事項まで簡潔ではあるが、きわめて適切、かつ、的確に重要と思われる事項が十分に網羅されている。
目次
第1章 防菌防黴剤の開発動向(防菌防黴剤の開発状況;工業用防菌防黴剤の特に注目すべき毒性基;既存薬剤についての最近の研究)
第2章 防菌防黴剤の相乗効果と配合技術(防菌防黴剤の併用効果試験法;相乗効果を示す防菌防黴剤;相乗効果の作用機構)
第3章 防菌防黴剤の製剤化技術(水和剤;可溶化剤;発泡製剤 ほか)
第4章 防菌防黴剤の応用展開(繊維用;皮革用;木材防腐防黴剤 ほか)



