新材料シリーズ<br> ゾル‐ゲル法のナノテクノロジーへの応用

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新材料シリーズ
ゾル‐ゲル法のナノテクノロジーへの応用

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  • サイズ B5判/ページ数 331p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784882315377
  • NDC分類 501.4
  • Cコード C3058

出版社内容情報

★前書発行より5年!! 満を持して贈る「ゾル-ゲル」応用技術の最新リポート!!
★ナノテクとのコラボレーションにより,材料分野で注目を集めるゾル-ゲル法応用技術を詳述!!
★開発と実践応用の現場からの最新情報を第一線研究者48名の分担執筆により網羅!!


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 ゾル-ゲル法は,溶液から出発し,ゾルを経て溶液をゲルに変えることによって材料を合成する方法である。この方法は,ドイツのディスリッヒが,普通なら1500℃まで温度をあげなければ作れないパイレックスガラスを650℃という低温で金属アルコキシッドから作って見せた1970年代はじめに材料の低温合成法として注目され,その後発展を続けてきた。1980年代に有機無機ハイブリッドが加わるに及んでこの方法は化学工業を含む広範囲の材料研究者の注目の的となり,光機能,電子機能,熱機能,力学機能,化学機能はもとより,生体機能を有する材料への応用も盛んになった。一方,組織制御,自己組織化など基礎研究もめざましく進展し,ゾル-ゲル法は基礎,応用の両面で大きい広がりを見せることとなった。
 このような情勢を受けて,2000年に,ゾル-ゲル過程の基礎,ゾル-ゲル法によるバルク体,薄膜,ファイバー,粉末の合成,および各種機能材料の合成についての専門の先生方のご執筆をまとめた『ゾル-ゲル法応用技術の新展開』がシーエムシー出版から上梓された。
 それから5年を経過したが,この間のゾル-ゲル法の進歩は著しく,さらに,ナノテクノロジーが材料分野で重視されるというゾル-ゲル法にとって格好の環境が開けてきた。ゾル-ゲル法は各種の微細構造,あるいは,超微細構造を設計し,創出する手段であり,ナノテクノロジーを材料合成の面から支える重要技術である。そこで,この度,『ゾル-ゲル法のナノテクノロジーへの応用』と題して,ゾル-ゲルプロセスの最近の話題,ならびに,光,電子,化学,生体の機能を示す各種ナノ材料へのその応用についてご寄稿いただき,出版することになった。
 幸い,ゾル-ゲル法の各分野の最先端で活躍しておられる先生方のご賛同を得て,ゾル-ゲル法の最新情報を盛り込むことができたと考えている。本書がナノ材料の開発の一助となることを願っている。
 快よくご執筆くださった先生方に心から感謝するとともに,本書の出版を熱心に進められたシーエムシー出版の武田邦男氏に厚く御礼申し上げる次第である。
 2005年11月 作花済夫


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作花済夫 京都大学名誉教授
土岐元幸 (株)KRI 常務取締役;受託研究本部 副本部長
幸塚広光 関西大学 工学部 先端マテリアル工学科 教授
余語利信 名古屋大学 エコトピア科学研究所 教授
三宅純平 京都大学 大学院工学研究科
中條善樹 京都大学 大学院工学研究科 教授
下嶋敦 (独)科学技術振興機構 CREST研究員
黒田一幸 早稲田大学 理工学術院 応用化学専攻 教授
小林敏勝 日本ペイント(株) R&D本部 総合技術研究所 部長
郡司天博 東京理科大学 理工学部 工業化学科 助教授
有光晃二 東京理科大学 理工学部 工業化学科 助手
阿部芳首 東京理科大学 理工学部 工業化学科 教授
松川公洋 大阪市立工業研究所 電子材料課 研究副主幹
忠永清治 大阪府立大学 大学院工学研究科 助教授
??橋雅英 京都大学 化学研究所 無機フォトニクス材料研究領域 助教授;(独)科学技術振興機構 さきがけ研究「光と制御」研究領域 研究員
松田厚範 豊橋技術科学大学 工学部 物質工学系 助教授
桑原誠 九州大学 大学院総合理工学研究院 教授
横井浩司 日本板硝子(株) 硝子繊維カンパニー 特機材料事業部 開発部 主席技師
柴田修一 東京工業大学 大学院理工学研究科 教授
藤原忍 慶應義塾大学 理工学部 応用化学科 助教授
西井準治 (独)産業技術総合研究所 光技術研究部門 ガラス材料技術グループ グループ長
山田淳 九州大学 大学院工学研究院 応用化学部門 教授
秋山毅 九州大学 大学院工学研究院 応用化学部門 助手
吉田直哉 東京大学 先端科学技術研究センター 助手
渡部俊也 東京大学 先端科学技術研究センター 教授
足立龍彦 宇部日東化成(株) 商品開発グループ 主任部員
澤田豊 東京工芸大学 工学部 ナノ化学科 教授
林卓 湘南工科大学 工学部 マテリアル工学科 教授
坂本渉 名古屋大学 エコトピア科学研究所 ナノマテリアル科学研究部門 助教授
林慎一郎 松下電器産業(株) 半導体社 プロセス開発センター 主幹技師
小林健 (独)産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門 研究員
野上正行 名古屋工業大学 大学院工学研究科 ながれ領域 教授
本間格 (独)産業技術総合研究所 エネルギー技術研究部門 ナノエネルギー材料グループ長
正木成彦 大阪大学 先端科学イノベーションセンター 特任研究員
柳田祥三 大阪大学 先端科学イノベーションセンター 特任教授
大槻主税 奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 助教授
上高原理暢 奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 助手
宮崎敏樹 九州工業大学大学院 生命体工学研究科 助手
川上幸衛 九州大学 大学院工学研究院 化学工学部門 教授
境慎司 九州大学 大学院工学研究院 化学工学部門 助手
菊池純一 奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 教授
服部明彦 日本板硝子(株) 情報電子カンパニー 企画開発室 主幹技師
都留稔了 広島大学 大学院工学研究科 助教授
中西和樹 京都大学 大学院理学研究科 化学専攻 助教授
神谷和孝 日本板硝子(株) 技術研究所 研究開発グループ グループリーダー
真田恭宏 旭硝子(株) 中央研究所 統括主幹研究員
山崎誠司 セントラル硝子(株) 硝子研究所 主席研究員
牧田研介 セントラル硝子(株) 硝子研究所 所長




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目次

序章 ナノテクノロジーを支えるゾル-ゲル法(作花済夫)

1. はじめに
2. ゾル-ゲル法とナノテクノロジー
3. ゾル-ゲル法の概要
4. ゾル-ゲル法で実現できる材料の微細構造
5. ゾル-ゲル法で作られる材料の機能と応用
5.1 光機能分野のゾル-ゲル材料
5.2 電子機能分野のゾル-ゲル材料
5.3 熱機能ならび力学機能分野のゾル-ゲル材料
5.4 化学機能分野のゾル-ゲル材料
5.5 バイオ機能ゾル-ゲル材料
6. ゾル-ゲル法の工業製品
6.1 ゾル-ゲル法バルク体製品
6.2 ゾル-ゲル法コーティング製品
6.3 ゾル-ゲル法ファイバー製品
6.4 ゾル-ゲル法による粒子・粉末製品
7. ゾル-ゲル法の将来の発展
7.1 現存のゾル-ゲル材料を改善することによって得られる高性能材料
7.2 ゾル-ゲル法以外の方法で発明され作られている材料の高性能化および高効率製造
7.3 ゾル-ゲル法でしか作れない材料
8. おわりに

第1章 ゾル-ゲルプロセスの進歩
1. ゾル-ゲルプロセスの概要(土岐元幸)
1.1 背景
1.2 ゾル-ゲルプロセス
1.2.1 原料
1.2.2 加水分解
1.2.3 ゾル
1.2.4 ゲル
(1) 粒子
(2) ファイバー
(3) 薄 膜
(4) バルク
1.2.5 乾燥および焼結
1.3 おわりに

2. ゾル-ゲルセラミック薄膜の作製と評価(幸塚広光)
2.1 はじめに
2.2 成膜技術としての「ゾル-ゲル法」という言葉について
2.3 ゲル状薄膜の作製
2.3.1 ディップコーティング
2.3.2 スピンコーティング
2.3.3 ラミナーフローコーティング
2.3.4 表面ゾル-ゲル法
2.4 ゲル状薄膜の焼成
2.5 膜厚の制御
2.6 亀裂発生と剥離の問題
2.7 限界厚さの問題
2.8 スピンコーティング膜の放射状凹凸
2.9 膜の細孔特性とその制御
2.10 結晶配向の制御

3. 機能性ナノ結晶粒子/有機ハイブリッド材料(余語利信)
3.1 はじめに
3.2 機能性ナノ結晶粒子/有機ハイブリッドの合成
3.3 磁性ナノ結晶粒子/有機ハイブリッドの合成
3.4 ペロブスカイトナノ結晶粒子/有機ハイブリッドの合成
3.5 金属ドープ酸化亜鉛ナノ粒子/ポリマーハイブリッド
3.6 おわりに

4. 有機-無機ポリマーハイブリッドの合成と機能(三宅純平,中條善樹)
4.1 はじめに
4.2 ゾル-ゲル法を利用した有機-無機ポリマーハイブリッドの合成
4.3 有機-無機ポリマーハイブリッドが発現する機能・特性
4.3.1 光学的特性
4.3.2 機械的特性および熱的特性
4.3.3 ガスバリア特性および選択的ガス透過特性
4.3.4 耐溶剤性
4.4 有機-無機ポリマーハイブリッドの応用
4.4.1 透明材料
4.4.2 コーティング材料・接着材料
4.4.3 環境応答性有機-無機ポリマーハイブリッド
4.4.4 細孔を制御した多孔質材料
4.5 おわりに

5. 自己組織化によるシリカ系メソ構造体の直接合成(下嶋敦,黒田一幸)
5.1 はじめに
5.2 アルキルシラン化合物からの層状シロキサン-有機ハイブリッド形成
5.3 有機架橋型層状ハイブリッド
5.4 分子設計によるメソ構造の制御と多孔体化
5.5 おわりに

6. 顔料分散(小林敏勝)
6.1 ゾル-ゲル法と顔料分散
6.2 顔料分散の基本的な考え方
6.2.1 顔料分散機構
6.2.2 有機溶剤系での顔料分散
6.2.3 水性系での顔料分散
6.3 顔料のナノサイズ分散に関するトピックス
6.3.1 ラテント顔料
6.3.2 自己分散型顔料
6.3.3 ナノサイズ無機微粒子顔料
6.3.4 ナノサイズ分散プロセス
(1) アニュラー型分散機
(2) 超音波分散
6.3.5 高分子量顔料分散剤
6.3.6 金・銀ナノ粒子の顔料としての応用

7. フラーレン分散有機-無機ハイブリッドの合成(郡司天博,有光晃二,阿部芳首)
7.1 はじめに
7.2 C60-TEOS系ハイブリッド
7.3 C60-PEOS系ハイブリッド
7.4 PEOS-C60ハイブリッドゲルフィルムの光制限性(非線形光学効果)
7.5 ディップコーティングによるPEOS-C60ハイブリッドコーティングフィルムの調製
7.6 結論

8. ポリシラン含有有機無機ハイブリッドの合成と特性(松川公洋)
8.1 はじめに
8.2 ポリシラン共重合体の合成
8.3 ポリシラン-無機ハイブリッドの作製
8.3.1 ポリシラン-シリカハイブリッド
8.3.2 ポリシラン-チタニアハイブリッド
8.4 ポリシラン-無機ハイブリッドの光機能性とナノ構造
8.4.1 ポリシラン-シリカハイブリッド薄膜の光誘起異方性と屈折率変調
8.4.2 ポリシラン-チタニアハイブリッド薄膜のナノポーラス構造と屈折率変化
8.4.3 ポリシラン-ジルコニアハイブリッド薄膜のサーモクロミズム抑制と熱光学特性
8.5 おわりに

9. ガスバリアコーティング膜(忠永清治)
9.1 はじめに
9.2 ガスバリアコーティング膜
9.3 ゾル-ゲル法によるガスバリアコーティングの形成
9.4 有機-無機ハイブリッド膜が形成された高分子フィルムへの気相法によるSiNx薄膜の形成
9.5 おわりに

10. 有機無機ハイブリッド低融点ガラスの設計と合成(??橋雅英)
10.1 はじめに
10.2 低温溶融性有機-無機ハイブリッドシロキサン材料
10.2.1 有機修飾シルセスキオキサンの熱軟化特性
10.2.2 シロキサン系低温溶融性ガラス材料
10.3 無水酸塩基反応を用いた有機-無機ハイブリッド低融点ガラス
10.3.1 無水酸塩基反応を用いた低温溶融性ハイブリッドガラスの作製法
10.3.2 無水酸塩基反応によるガラス
10.4 おわりに

11. ゾル-ゲル法によるマイクロパターニング(松田厚範)
11.1 はじめに
11.2 エンボスマイクロパターニング
11.3 フォトリソグラフィー法
11.4 プリント法・モールド法
11.5 撥水-親水パターンの形成と応用
11.6 新規なマイクロパターニング
11.7 おわりに

第2章 光機能分野への応用

1. フォトニック結晶の作製と評価(桑原誠)
1.1 はじめに
1.2 フォトニック結晶の構造と材料
1.3 ゾル-ゲル法によるフォトニック結晶の作製と評価
1.3.1 作製プロセス
1.3.2 TiO2-PCの作製と評価
1.3.3 PLZT-PCの作製と評価
1.4 まとめと展望

2. 可視光散乱性ガラスフレーク(横井浩司)
2.1 はじめに
2.2 作製方法
2.3 LTSGフレークの形状
2.4 LTSGフレークの光学特性
2.4.1 光透過特性と光散乱特性
2.4.2 チタニア含有量の影響
2.4.3 樹脂中のLTSGフレーク添加量の影響
2.4.4 フレーク厚みの影響
2.5 LTSGフレークの応用
2.6 おわりに

3. 有機・無機ハイブリッド光機能材とその開発(柴田修一)
3.1 はじめに
3.2 ハイブリッド材料の構造
3.3 応用例
3.3.1 薄膜の形成
3.3.2 微小球の作製

4. ゾル-ゲル法による発光材料の合成(藤原忍)
4.1 発光材料の分類
4.2 一般的な蛍光体とゾル-ゲル法
4.3 ナノ蛍光体とゾル-ゲル法
4.4 ナノコンポジット蛍光体
4.5 薄膜蛍光体
4.6 おわりに

5. ゾル-ゲル薄膜への微細加工による周期構造の形成(西井準治)
5.1 はじめに
5.2 光感応性ゲル膜への微細加工
5.2.1 ジルコニウム系ゲル膜の作製方法
5.2.2 干渉露光による回折格子の作製
5.2.3 2方向干渉露光による反射防止構造の作製
5.2.4 熱処理による特性変化
5.2.5 光感応性ハイブリッド膜
5.3 モールド成型による回折格子の作製
5.4 今後の展開

6. 光誘起電子移動を用いた超薄膜光電変換素子(山田淳,秋山毅)
6.1 はじめに
6.2 光誘起電子移動反応を用いた光電変換
6.3 表面ゾル-ゲル法を用いたD-A対型超薄膜光電変換素子
6.4 ポルフィリン(D)-フラーレン(A)対型超薄膜光電変換素子
6.5 光励起電子供与体(D)-ビオローゲン(A)対超薄膜光電変換素子
6.6 おわりに

7. 光触媒膜(吉田直哉,渡部俊也)
7.1 はじめに
7.2 光励起反応~光触媒(酸化)反応と光励起超親水化反応
7.3 材料の分類
7.4 酸化チタン光触媒コーティングプロセス
7.4.1 概 説
7.4.2 アルコキシドを用いたコーティング
7.4.3 酸化チタンゾル
7.4.4 バインダー
7.4.5 中間層
7.5 おわりに

8. 液晶表示体用シリカスペーサ(足立龍彦)
8.1 はじめに
8.2 LCDスペーサ
8.2.1 LCDスペーサの種類
8.2.2 シールスペーサ
8.3 シリカスペーサの製造方法
8.3.1 Stöber法によるシリカ微粒子
8.3.2 LCDスペーサ用シリカ微粒子の合成方法
8.4 シリカスペーサの要求品質
8.4.1 スペーサ粒子の粒子径分布
8.4.2 シリカスペーサの粒径精度
8.4.3 シリカスペーサの物理的性状
8.4.4 シリカスペーサの圧縮特性
8.4.5 シール材への分散性
8.5 LCDスペーサの将来

第3章 電子機能分野への応用

1. 透明導電膜(澤田豊)
1.1 ナノテクノロジー
1.2 透明導電膜とゾル-ゲル法
1.3 製膜方法
1.3.1 塗布液の調製
(1) 塩基性酢酸インジウム系塗布液
(2) 蟻酸インジウム系塗布液
1.3.2 塗布(ディップコート)および焼成
1.3.3 還元処理
1.4 低倍率観察
1.5 高倍率観察(ナノ構造)
1.6 おわりに

2. 強誘電体薄膜の低温作製へのアプローチと強誘電特性(林卓,坂本渉)
2.1 はじめに
2.2 金属-有機化合物前駆体溶液を用いた強誘電体薄膜作製
2.3 高機能非鉛系強誘電体薄膜の開発
2.4 他元素の微量ドープによる低温作製薄膜の微構造制御と特性向上
2.5 紫外線照射プロセスによる低温結晶化と強誘電性向上効果
2.6 おわりに

3. 混載FeRAM用強誘電体薄膜の開発(林慎一郎)
3.1 はじめに
3.2 0.18μmFeRAM用強誘電体薄膜の開発
3.2.1 材料コンセプト
3.2.2 信頼性評価
3.3 0.18μm混載FeRAMの開発
3.3.1 プロセス構築のコンセプト
3.3.2 水素バリア完全被覆型メモリセル技術
3.3.3 デバイスの駆動動作電圧評価
3.4 今後の展開
3.5 おわりに

4. PZT薄膜の作製とMEMSへの応用(小林健)
4.1 はじめに
4.2 圧電マイクロアクチュエータ用PZT薄膜に要求される特性
4.3 PZT薄膜の作製
4.3.1 圧電定数と組成,結晶配向性
4.3.2 配向性制御
4.3.3 マイクロPZT薄膜の作製
4.3.4 電極材料と疲労特性
4.4 圧電MEMSの作製と応用
4.4.1 作製プロセス
4.4.2 共振センサへの応用
4.4.3 光スキャナへの応用
4.5 おわりに

第4章 エネルギー分野への応用

1. プロトン導電体の調製と燃料電池への応用(野上正行)
1.1 はじめに
1.2 低温型燃料電池の電解質
1.3 ゾル-ゲル法におけるナノテクノロジーのポイント
1.4 ガラスの作製と細孔特性
1.5 プロトン伝導特性
1.6 プロトン伝導性薄膜ガラスの作製
1.7 プロトン伝導性ガラスの燃料電池への応用
1.8 おわりに

2. 有機無機ハイブリッド型燃料電池用高分子電解質(本間格)
2.1 はじめに
2.2 耐熱性有機無機ハイブリッド型高分子電解質膜
2.2.1 有機無機ハイブリッド材料の設計
2.2.2 電解質膜の合成と物性評価
2.3 有機無機複合型中温作動型プロトン伝導性電解質膜
2.3.1 緒言
2.3.2 酸塩基複合型プロトン伝導性電解質の設計
2.4 電解質膜の合成と物性
2.5 おわりに

3. 色素太陽電池への応用(正木成彦,柳田祥三)
3.1 はじめに
3.2 酸化チタンナノ粒子の合成と多孔質膜の細孔構造の制御
3.3 酸化チタンナノ粒子の特性と多孔質電極の電子輸送特性
3.3.1 TiO2中の電子拡散係数
3.3.2 TiO2中の電子寿命
3.3.3 TiO2中の電子拡散長
3.4 今後の展開

第5章 生体機能への応用

1. 有機-無機ハイブリッドの骨修復材料への応用(大槻主税,上高原理暢,宮崎敏樹)
1.1 はじめに
1.2 生体活性セラミックスが骨と結合するメカニズム
1.3 カルシウムイオンとシラノール基を用いた生体活性有機-無機ハイブリッド
1.4 シラノール基以外の官能基を導入した生体活性有機-無機ハイブリッド
1.5 おわりに

2. ゾル-ゲルシリカへの生体物質の包括固定化(川上幸衛,境慎司)
2.1 はじめに
2.2 アルキル基含有シリカへのリパーゼ,プロテアーゼの固定化
2.3 アミノ基含有シリカマイクロカプセルへの膵ランゲルハンス島の包括
 
3. 人工細胞膜としての有機-無機ナノハイブリッド「セラソーム」の開発(菊池純一)
3.1 はじめに
3.2 セラソームの設計と作製法
3.3 セラソームのキャラクタリゼーション
3.4 セラソームの階層的組織化
3.5 セラソームの機能化
3.6 おわりに

4. DNAチップ・蛋白質チップ・Labs.On Chip へのゾル-ゲル法の応用(服部明彦)
4.1 DNAチップ
4.2 蛋白質チップ
4.3 Labs.On Chip
4.4 ゾル-ゲル法のチップへの応用について

第6章 分離機能への応用

1. ゾル-ゲル法による多孔性無機膜の作製と分離プロセスへの応用(都留稔了)
1.1 はじめに
1.2 多孔質膜について
1.3 膜分離特性の評価
1.3.1 膜透過性に基づく評価
1.3.2 ナノパームポロメトリー
1.4 ゾル-ゲル法による多孔質膜
1.4.1 シリカ膜
1.4.2 アルミナ膜
1.4.3 チタニア膜
1.4.4 ジルコニア膜
1.4.5 複合酸化物

2. 多孔質シリカモノリスの液相分離媒体への応用(中西和樹)
2.1 はじめに
2.2 従来の分離媒体(粒子充填カラム)とその限界
2.3 シリカ系モノリス型カラムの特徴
2.4 高感度・高分解能分析デバイスへの展開
2.5 バイオ分野への展開
2.6 おわりに

第7章 表面機能コーティングへの応用

1. 自動車用撥水ガラス(神谷和孝)
1.1 はじめに
1.2 自動車用撥水ガラスに求められる性能
1.3 撥水性と滑水性
1.3.1 撥水性
1.3.2 凹凸表面の場合
1.3.3 滑水性
1.4 撥水剤および膜構成
1.5 高耐久撥水コート
1.6 おわりに

2. 自動車ガラスへの着色コーティング膜(真田恭宏)
2.1 はじめに
2.2 ゾル-ゲル法を用いたグレー着色ガラス
2.2.1 設計指針
2.2.2 コーティング溶液
2.2.3 コーティング膜および膜物性
2.3 金属コロイドを用いたカラードガラス
2.3.1 設計指針
2.3.2 コーティング溶液
2.3.3 コーティング膜および膜物性
2.4 おわりに

3. ガラスの防曇コーティング(山崎誠司)
3.1 防曇処理技術
3.2 結露しない表面構造の形成
3.3 親水性表面構造の形成
3.4 吸水性表面構造の形成
3.5 親水性と吸水性を併せ持った表面構造の形成

4. 反射膜・反射防止膜(牧田研介)
4.1 反射膜

内容説明

2000年に、ゾル‐ゲル過程の基礎、ゾル‐ゲル法によるバルク体、薄膜、ファイバー、粉末の合成、および各種機能材料の合成についての専門の先生方のご執筆をまとめた『ゾル‐ゲル法応用技術の新展開』がシーエムシー出版から上梓された。それから5年を経過したが、この間のゾル‐ゲル法の進歩は著しく、さらに、ナノテクノロジーが材料分野で重視されるというゾル‐ゲル法にとって格好の環境が開けてきた。ゾル‐ゲル法は各種の微細構造、あるいは超微細構造を設計し、創出する手段であり、ナノテクノロジーを材料合成の面から支える重要技術である。そこで、この度『ゾル‐ゲル法のナノテクノロジーへの応用』と題して、ゾル‐ゲルプロセスの最近の話題、ならびに光、電子、化学、生体の機能を示す各種ナノ材料へのその応用についてご寄稿いただき、出版することになった。

目次

序章 ナノテクノロジーを支えるゾル‐ゲル法
第1章 ゾル‐ゲルプロセスの進歩
第2章 光機能分野への応用
第3章 電子機能分野への応用
第4章 エネルギー分野への応用
第5章 生体機能への応用
第6章 分離機能への応用
第7章 表面機能コーティングへの応用

著者等紹介

作花済夫[サッカスミオ]
京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。