CO2固定化・隔離の最新技術

CO2固定化・隔離の最新技術

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  • サイズ B5判/ページ数 274p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784882312642
  • Cコード C3058

出版社内容情報

★地球温暖化対策の決めて,CO2固定化・隔離の最新研究を網羅
★産学官の総勢33名の第一線研究者による本格的成書


  執筆者一覧(執筆順)

乾 智行  京都大学名誉教授  
湯川英明  地球環境産業技術研究機構・微生物分子機能研究室  
道木英之  東洋エンジニアリング(株)・技術研究所・環境技術G  
宮本和久  大阪大学大学院薬学研究科・教授  
藏野憲秀  (財)海洋バイオテクノロジー研究所・釜石研究所  
北島佐紀人(財)地球環境産業技術研究機構・植物分子生理研究室  
富澤健一  (財)地球環境産業技術研究機構・植物分子生理研究室  
松永 是  奈良先端科学技術大学院大学・教授
横田明穂  東京農工大学・工学部・教授  
真野 弘   (財)地球環境産業技術研究機構・化学的CO2固定化研究室  
松本公治  関西電力(株)・総合技術研究所・環境技術研究センター  
三村富雄  関西電力(株)・総合技術研究所・環境技術研究センター  
飯島正樹  三菱重工業(株)・化学プラント技術センター  
光岡薫明  三菱重工業(株)・広島研究所  
大隅多加志(財)電力中央研究所・我孫子研究所・上席研究員  
増田重雄  地球環境産業技術研究機構・ CO2海洋隔離プロジェクト室  
小出 仁   工業技術院・地質調査所・環境地質部  
鈴木 款  静岡大学・理学部・教授  
田中晃二  岡崎国立共同研究機構・分子科学研究所・教授  
柳田祥三  大阪大学大学院・工学研究科・教授  
和田雄二  大阪大学大学院・工学研究科・助教授  
北村隆之  大阪大学大学院・工学研究科・助手  
榧木哲人  東京工業大学大学院・理工学研究科  
碇屋隆雄  東京工業大学大学院・理工学研究科・教授  
佐々木義之 資源環境技術総合研究所・温暖化物質循環制御部  
杉本 裕  東京理科大学・工学部・工業化学科・助手  
井上祥平  東京理科大学・工学部・工業化学科・教授  
瀧田祐作  大分大学・工学部・応用化学科・教授  
加藤三郎  (株)島津製作所・航空機器事業部・技術部  
斉藤昌弘  資源環境技術総合研究所・温暖化物質循環制御部  
荒川裕則  工業技術院・物質工学工業技術研究所・基礎部  
丹羽宣治  (財)地球環境産業技術研究機構・化学的CO2固定化研究室  
鈴木栄二  (財)地球環境産業技術研究機構・環境触媒研究室  


  構成および内容

第1章 総 論                        乾 智行
〈CO2固定化・隔離の生物化学的方法 編〉

第2章 バイオマス利用
1 微生物機能によるCO2 on-site処理技術         湯川英明
 1.1 はじめに
 1.2 微生物とCO2
 1.3 on-site処理技術をめざして
 1.4 おわりに
2 バイオマス資源とCO2問題                 道木英之
 2.1 はじめに
 2.2 自然界の炭素の循環
 2.3 バイオマスの特徴
 2.4 バイオマス資源と生産
  2.4.1 バイオマス資源量
  2.4.2 利用可能なバイオマスと量とその特質
  2.4.3 光合成による植物の生産
  2.4.4 植物による光エネルギー利用効率
 2.5 バイオマス変換技術
 2.6 バイオマス利用の研究開発動向
 2.7 おわりに

第3章 細菌・藻類の利用                  宮本和久,藏野憲秀
1 はじめに
2 海洋生物によるCO2固定
3 微細藻類の大量培養によるCO2固定技術
 3.1 微細藻類によるCO2固定
 3.2 高効率株の探索
 3.3 高効率株の育種
4 微細藻類バイオマスの変換・有効利用
 4.1 有効利用の可能性
 4.2 バイオマスエネルギーシステム
 4.3 オイルへの変換
 4.4 微細藻類バイオマスを原料とする水素生産
5 おわりに

第4章 植物の利用                   北島佐紀人,富澤健一,横田明穂
1 はじめに
2 砂漠環境下における植物と光合成
3 活性酸素除去系の改善
4 RuBisCOの改良の試み
5 光呼吸系の向上の試み
6 CO2濃縮構成の導入の試み
7 気孔を介した蒸散とCO2取り込みの制御の改良
8 耐塩性の向上の試み
9 組み換え遺伝子の葉緑体ゲノムへの組み込み
10 今後の技術課題

第5章 海洋生物の利用                      松永 是
1 はじめに
2 海洋生物のスクリーニング
3 海洋生物を利用したCO2固定
4 炭酸固定微生物による有用物質生産
5 おわりに

〈CO2固定化・隔離の物理化学的方法 編〉
第6章 二酸化炭素の分離
1 膜分離                                 真野 弘
 1.1 はじめに
 1.2 高分子膜の開発
 1.3 促進輸送膜の開発
 1.4 膜分離プロセスの検討
 1.5 他の分離膜の開発状況
 1.6 おわりに
2 吸着分離                                真野 弘
 2.1 はじめに
 2.2 CO2吸着分離プロセス
 2.3 火力発電プラントでの試験例
 2.4 おわりに
3 化学吸収法による炭酸ガス分離技術      松本公治,三村富雄,飯島正樹,光岡薫明
 3.1 はじめに
 3.2 化学吸収法の原理とパイロットプラントの構成
 3.3 省エネ吸収剤の開発
 3.4 石炭焚き条件試験結果
 3.5 火力発電所と炭酸ガス分離プロセスの連結システム
 3.6 おわりに

第7章 CO2の海洋隔離                 大隅多加志,増田重雄
1 はじめに
2 技術のねらい
3 技術の有効範囲はどこまでか
4 技術開発目標の設定
5 溶解型海洋隔離の科学的基礎
6 「二酸化酸素の海洋隔離に伴う環境影響予測技術開発」の到達点
 6.1 日本近海での海洋隔離に係わる環境影響評価のための調査研究
 6.2 CO2中層放流に伴う環境影響予測技術の開発
7 研究の将来展望
8 まとめ

第8章 CO2の地中隔離                    小出 仁
1 CO2地中隔離の意義
2 枯渇油・ガス田および閉塞帯へのCO2地中隔離
3 非閉塞帯水槽へのCO2地中隔離
4 CO2の地中隔離能力と経済性
5 温室効果ガス排出削減目標と地中隔離の役割
6 CO2の海洋低下隔離
7 CO2圧力による天然ガス回収(CO2-EGR)
8 地中メタン生成細菌によるメタン再生

第9章 CO2鉱物隔離                    鈴木 款
1 はじめに
2 炭酸塩生成による固定化
 2.1 炭酸カルシウムの溶解度と沈殿:海水を用いる可能性
 2.2 ケイ酸塩鉱物との反応による炭酸塩の生成
3 CO2・CO32-を含む鉱物生成による隔離
 3.1 クラスラシル化合物による固定化
 3.2 ハイドロタルサイト型化合物によるCO2固定化
4 まとめ

〈CO2固定化・隔離の化学的方法 編〉
第10章 光化学的二酸化炭素還元反応            田中晃二
1 はじめに
2 光化学的反応
3 CO錯体触媒によるCO2還元反応
4 レニュウム錯体によるCO2還元反応
5 ルテニュウム錯体によるCO2還元反応
6 錯体媒体による光化学的CO2還元の問題点
7 おわりに

第11章 電気化学・光電気化学的二酸化炭素固定    柳田祥三,和田雄二,北村隆之
1 はじめに
2 電気化学的
 2.1 基本的手法と評価
 2.2 金属を陰極とする還元
 2.3 電極触媒による低電位還元
 2.4 電気化学的カルボニル化
3 光電気化学的還元
 3.1 化合物半導体によるCO2還元
 3.2 光増感触媒によるCO2還元
 3.3 有機分子へのCO2の可視光固定
4 展望第

12章 超臨界二酸化炭素を用いる固定化技術       榧木哲人,碇屋隆雄
1 はじめに
2 無触媒カルボキシル化反応
3 超臨界二酸化炭素の水素化反応
4 アルキンと二酸化炭素との還化反応によるピロン合成
5 炭酸エステル合成
 5.1 炭酸ジメチル合成反応
 5.2 感情炭酸エステル合成
 5.3 二酸化炭素とエポキシドの開環共重合
6 おわりに

第13章 CO2を利用する有機合成               佐々木義之
1 はじめに
2 CO2の反応過程
3 CO2への求核反応
4 CO2の転移を伴う反応
5 脱水縮合反応
6 CO2の付加反応
7 CO2生成反応
8 おわりに

第14章 高分子合成                      杉本 裕,井上祥平
1 はじめに
2 二酸化炭素とエポキシドの共重合
 2.1 有機亜鉛系触媒
 2.2 無機亜鉛系触媒
 2.3 構造明確な亜鉛錯体触媒
 2.4 アルミニウム系触媒
 2.5 希土類系触媒
3 二酸化炭素とエポキシド以外の環状モノマーの共重合
 3.1 二酸化炭素とオキセタンの共重合
 3.2 二酸化炭素とエピスルフィドの共重合
 3.3 二酸化炭素とアジリジンの共重合
4 二酸化炭素と非極性炭化水素モノマーの共重合
 4.1 二酸化炭素とジエンの共重合
 4.2 二酸化炭素とジインの共重合
5 二酸化炭素と極性ビニルモノマー共重合
 5.1 二酸化炭素とビニルエーテルの共重合
 5.2 二酸化炭素,環状ホスホナイト,アクリルモノマーの三元共重合
6 二酸化炭素とジアミンの縮合重合
7 二酸化炭素とジオールのアルコキシドから生じるアルキルカルボナート塩と,
  ジハライドの出力の縮合重合

第15章 直接分解
1 CO2の直接分解                         瀧田祐作
 1.1 はじめに
 1.2 プラズマによるCO2のCOへの分解
 1.3 マグネタイトによる分解
 1.4 触媒法によるメタンをもちいた分解
2 CO2のCH4による接触還元反応NASA技術とそのCO2固定化への応用      加藤三郎
 2.1 はじめに
 2.2 NASAにおける閉鎖環境制御生命維持コンセプト
 2.3 化学的固定基本反応
 2.4 CO2のCH4による接触還元反応例
 2.5 バイオマスエネルギーを利用したCO2固定化技術について
 2.6 おわりに

第16章 触媒水素化
1 CO2の接触水素化によるメタノール合成
 ―NIRE/RITE共同研究を中心にして―                  斉藤昌弘
 1.1 はじめに
 1.2 メタノール合成の特徴や意義
 1.3 メタノール合成反応の概念
 1.4 NiRE/RITE共同研究開発の概要と主な成果
 1.5 おわりに
2 エタノール,炭化水素合成                        荒川裕則
 2.1 エタノール合成
  2.1.1 はじめに
  2.1.2 鉄―カリウム系固形触媒によるエタノールの高収率合成
  2.1.3 ロジウム系固形触媒によるエタノールの高選択的合成
  2.1.4 ルテニウム系錯体触媒によるエタノール効率的な合成
 2.2 炭化水素合成
  2.2.1 はじめに
  2.2.2 低級パラフィンの選択的合成
  2.2.3 低級オレフィンの選択的合成
  2.2.4 ガソリン留分の合成
 2.3 おわりに

〈変換システム〉
第17章 CO2変換システムと経済評価              丹羽宣治
1 システムの概念
 1.1 はじめに
 1.2 システムの構成
2 概念結果
 2.1 基本設備と施設計区分
 2.2 システム設計のための前提条件
 2.3 コスト算出基準
3 設計結果
 3.1 必要ユーリティおよび建設素材
 3.2 海上輸送システム
 3.3 全体配置計画図
4 自然エネルギーによる発電システムの概念設計
 4.1 水力発電
 4.2 太陽熱発電
 4.3 太陽光発電
5 本システムの建設費と経済性
 5.1 設備建設コスト
 5.2 コスト
6 本システムの評価

第18章 CO2複合変換システム構想               鈴木栄二
1 はじめに
2 ソーラハイブリット燃料システムの提案
3 太陽熱発電による水素生産
4 太陽熱化学によるメタン改質反応とソーラーメタノール
 4.1 太陽エネルギー効率
 4.2 太陽熱化学のCO2排出抑制効果
5 太陽熱化学による石炭の改質:ソーラーメタノールとソーラ水素生産
6 太陽エネルギー化学工場の工学的考察 
7 まとめ

内容説明

本書は、二酸化炭素の化学的変換と大量隔離の最新技術について、斯界の第一線で活躍中の多数の研究者によって、執筆されたものである。

目次

CO2固定化・隔離の生物化学的方法編(バイオマス利用;微細藻類によるCO2固定 ほか)
CO2固定化・隔離の物理化学的方法編(二酸化炭素の分離;CO2の海洋隔離 ほか)
CO2固定化・隔離の化学的方法編(光化学的二酸化炭素還元反応;電気化学・光電気化学的二酸化炭素固定 ほか)
CO2変換システム編(CO2変換システムと経済評価;CO2の複合変換システム構想)

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