出版社内容情報
目次
I 機能性乳化剤の開発と基礎理論の発展
堀内照夫
1 乳化について
定義/乳化製剤と製造要素/乳化技術動向
2 機能性乳化剤の開発
2.1 乳化剤の界面化学的性質
界面活性剤の溶解挙動/乳化剤(界面活性剤)の界面張力低下作用/界面活性剤
水溶液の分子集合状態
2.2 乳化剤
合成乳化剤/バイオサーファクタント/ワックス類/高分子化合物/無機系乳化剤/ベ
シクル形成界面活性剤/乳化剤の安全性
3 乳化の基礎理論
3.1 エマルションの分類
多相(複合)エマルション/無水エマルション/発色エマルション/ゲル・エマルション
/リピッド・マイクロスフェア/ベシクル
3.2 エマルションの判別法
3.3 エマルションの型に関する理論的考察
Ostwaldの“simple volume theory”/Bancroftの規則/エマルションの「型」に関する
動力学的展開
3.4 乳化剤の選択
HLB法/相転移温度法(PIT)/転相滴定法(EIP)
3.5 エマルションの生成
油相の原料特性/水相原料/エマルションの生成法/物理化学的方式/物理的(機
械的)乳化方式/低エネルギー乳化法
4 エマルションの物理化学的性質
4.1 O/W型エマルション中の水の様態
4.2 油相成分の影響
界面張力/油脂の結晶化/高級アルコールの結晶構造
4.3 レオロジー的性質
粘度/流動特性/エマルションのレオロジー特性に影響する因子/エマルションの流
動特性と使用感/強制振動レオメーターによるポリ(オキシエチレン)硬化ひまし油
濃厚分散溶液のレオロジー挙動
5 エマルションの安定性
5.1 エマルションの破壊過程
クリーミング(creaming)/凝集(flocculation)/合一(coalescence)/オストワルド熟
成(osutwald hipening)
5.2 安定なエマルションの製剤設計指針
液晶の形成による安定化/水溶性高分子/有機変性モンモリロナイト
5.3 エマルション製剤の安定性の加速試験法
温度耐性試験法/遠心分離加速試験法/δ電位(Zp)によるO/W型エマルションの
安定性評価法/誘電率法
II 乳化技術の応用
1 化粧品における乳化技術
鈴木敏幸
1.1 エマルションの状態
相平衡的観点からのエマルション/実用系におけるエマルションの設計
1.2 エマルションの調製法
O/Wエマルションの生成技術/W/Oエマルションの生成技術
1.3 化粧品への応用例
洗い流せる液晶ジェルクレンジング/化粧くずれしない持続性ファンデーション/保
湿能に優れた生体脂質分散型エマルション
2 食品
高橋康之
2.1 食品用乳化剤の進展
グリセリン脂肪酸エステル/ショ糖脂肪酸エステル/ソルビタン脂肪酸エステル/プ
ロピレングリコール脂肪酸エステル/レシチン/その他の乳化剤
2.2 食品乳化技術の進展
3 農薬
坂本 彬
3.1 農薬の製剤化
3.2 農薬の主要製剤と特性
フロアブル剤/粒状水和剤/EW剤/ME剤
3.3 農薬の浸透移行と界面活性剤の役割
3.4 アジュバントと展着
3.5 アジュバント添加による防除効果の改善
4 エマルション塗料
中嶋 純
4.1 エマルション塗料の得失
法規制面のメリット/PL面でのメリット/性能面でのメリット,デメリット
4.2 エマルション塗料の構成
塗料用エマルション樹脂の種類/塗料用エマルション樹脂として要請される性能
4.3 顔料,充填剤
着色顔料/体質顔料/配合割合(PVC)
4.4 界面活性剤など添加剤
界面活性剤など添加剤/機能性アップ付加剤
5 乳化剤の接着剤への応用
-特にモノマー乳化剤,ポリマー乳化剤-
本山卓彦
5.1 ポリビニルアルコール
5.2 親水性モノマーの共重合
不飽和酸/酸アミド/ヒドロキシ不飽和モノマー/不飽和スルホモノマー
5.3 モノマー乳化剤
5.4 高分子乳化剤
6 文具類
岡部鋭一
6.1 絵の具とエマルション
6.2 ペン用インキとエマルション
6.3 修正液とエマルション
6.4 プラスチック字消しと乳化重合
6.5 色材とエマルション
7 感光・電子記録材料分野への応用
中村孝一
7.1 感光材料への応用
銀塩感光材料/写真乳剤/写真乳剤へのラテックスの利用/帯電防止剤
7.2 感光性マイクロカプセル
ピクトグラフィの概要/感光性マイクロカプセルの製法
7.3 電子写真用重合法トナー
電子写真用トナーの概要/重合法トナー
7.4 レーザー光記録
レーザー記録・潜像転写システム/レーザー光照射熱現像記録材料
8 紙加工
森 英和
8.1 顔料塗工
顔料分散剤/ラテックス乳化重合用乳化剤/保水性・流動性改良剤/離型剤/その
他
8.2 クリアー塗工
8.3 含浸
9 印刷インキ
高尾道生
9.1 オフセット印刷機の構造とインキの挙動
9.2 印刷機における湿し水の挙動
9.3 乳化状態を予測する実験室における評価法
サーランド法/回転ローラーでの評価法/カーショウ法
9.4 キーレスオフ輪新聞印刷機とインキの挙動
9.5 シングル・フルイド(単一流体)によるキーレス・オフ輪新聞印刷機
III 将来展望を探る
1 乳化剤の機能と役割の将来展望を探る
荻野圭三
1.1 純液体間の界面
1.2 油/水界面における界面活性剤
油/水界面への分配/吸着と界面張力
1.3 界面活性剤の吸着
イオン性界面活性剤の吸着/非イオン界面活性剤の吸着
1.4 吸着の状態方程式
1.5 WinsorのR理論
1.6 乳化の条件
1.7 油/水/界面活性剤系相図
1.8 新しい乳化技術の開発
反転乳化法/転相温度(PIT)乳化法/D転乳化法/液晶乳化法/粘土鉱物包接体を
用いる乳化法
1.9 乳化剤についての将来展望
ポリグリセロール系界面活性剤/糖系界面活性剤/新規なポリマー型界面活性剤/
シリコン系界面活性剤/ハイブリッド系界面活性剤/Gemini型界面活性剤/化学分
解型界面活性剤/その他
2 乳化・分散装置の現状と将来の展望を探る
高木和行
2.1 現在までの乳化プロセスの移り変わり
2.2 最近の乳化・分散装置への要望
2.3 より安全で環境に優しい乳化剤の使用
2.4 スケールアップ
スケールアップが難しくなった理由/乳化装置の標準的な攪拌羽根/ホモミキサー
の回転数と粒子径/剪断力について/乳化系における粒子径および粒度分布の重
要性/粒子径および粒度分布の制御/粒子径および粒度分布制御の計算式/冷却
工程のスケールアップ
2.5 乳化・分散に使用できる装置
ディスパーミキサー/ウルトラミキサー/パイプラインミキサー/マイクロフルイダイ
ザー/プラネタリーミキサー
2.6 将来の展望
リポゾームの製造/乳化・分散装置のFA化/計測機器の開発/装置の洗浄性およ
びサニタリー性/攪拌・混合技術と新商品開発
2.7 おわりに



