出版社内容情報
オペラ「アシジの聖フランシスコ」をつくった現代フランスの偉大な作曲家であるアリヴィエ・メシアンが激賞した名著。・・・・・「最初のフランシスカニスムが何であるかをはっきりさせること」。本書は、その最初の試みである。純粋にかつ単純に聖人の源泉資料にさかのぼって、その特別な容貌に光をあてようとするものである。(「はじめに」より) 195頁 (080)
感想・レビュー
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うえ
5
「フランシスコは何の神学も学ばなかったが…聖トマスが約30年後に『神学大全』のなかにみごとに明らかにすることになる真理を見出だしている」「中世がその宗教的信仰を表すためにイメージに頼ったということは、驚くべきことであろうか…プラトンはその神話とともに、また古代の神聖な著述家たちや新約の著者たちも、イメージに頼ったのである…そして聖書のレトリックを発見しようとした(クルチウス『ヨーロッパ文学』)。トーマス・アキナスが、神学における文学の位置をきっぱりと体系化し、永続的なものにしたことが決定的である」2015/09/28