出版社内容情報
コルベ神父の長崎滞在時代を数々のエピソードで綴る聖母の騎士物語。・・・・・コルベ神父の47年の生涯で、長崎で過ごした6年間ほど、人間的に見て苦悩の時代はなかったろう。肺結核の病、貧困、周囲の無理解。その苦難の長崎時代を抜きにしては聖者コルベは語れない。 363頁 (005)
内容説明
日本語もろくに知らない宣教師が日本上陸1か月後に、日本語の布教誌を出した。お金も物も不足するなかで、コルベ神父を出版布教に駆り立てたものは何だったのか。コルベ神父の長崎滞在時代を数々のエピソードで綴る聖母の騎士物語。
目次
長崎上陸の日
大浦の街かどで
京都のお客と修道士
神学生の旅立ち
清貧との出会い
日々これマリア
初めての冬の出来事
無原罪の園を開く
聖母のキャラメル
50年目の雪の庭
日ごろの小さな事件
揃いのヒゲの行者たち
ヤギの肉は固かった
眠れるインド地図
沼に沈む夢
スープに聖徳の香り
燃える板壁の冬
足並みの乱れ
ローマ・石畳の道
軍靴の響きが聞こえる
母国へ帰った夏
母への手紙
騎士誌に賭ける
胸の痛みに耐えて
潮風の少年たち
さらばニッポン
天国への確約
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なおこっか
4
“愛とは犠牲”を体現し、アウシュビッツで身代わりとして殺されたコルベ神父。彼の30代、長崎で宣教に従事した日々を手紙や日記から紐解く。本人は優しく、一途にマリアを信じた。他方、周囲から見ればその清貧すぎる生活や宣教方法は理解されきらず、頑固な一面も表す。彼の最期の地を訪ねたが、意欲に燃えた彼が歩いた大浦も訪ねたい。彼の没時、アウシュビッツから遠くないクラクフに母親が存命で、かつ兄もアウシュビッツで亡くなったとの事実に泣けてくる。本書の著者は長崎で被爆後に入信。自身を鑑みコルベ師に惹かれたそう。2021/10/11
変なオジサン
0
長崎の昔がかいま見れる2008/07/21