出版社内容情報
内戦とフランコの独裁政治を脱して30年。社労党政権を樹立を経て、EU加盟、揺ぎない民主国家、経済大国にまで成長した“スペインの様変り”の実態とその歴史の核心。
内容説明
フランコの死後僅か7年。スペインは、独裁政治の体制から脱し、普通選挙で選ばれた社労党政権が樹立され、1992年の「スペイン・イヤー」と呼ばれた最盛期を向かえ、2002年にはEUの単一通貨ユーロ導入の第一陣にも加わり、揺るぐことなき民主国家、GDP世界第8位の経済大国にまで成長してきたのである。1975年以降のスペインにいったい何が起こっていたのであろうか?「スペインの様変わり」と現代のスペイン事情についての歴史を紹介する。
目次
第1章 多様なる国の形成期(古代~中世)
第2章 世界制覇から衰世期へ
第3章 二〇世紀
第4章 フランコのスペイン(一九三九~一九七五)
第5章 独裁から民主へ
第6章 社会主義政権の誕生
第7章 国民党政権の誕生
第8章 社会主義労働者党の政権奪回
第9章 トランシシオン・エスパニョーラ(スペイン民主化)総括
第10章 継承された諸問題と新たなる問題
著者等紹介
碇順治[イカリジュンジ]
元スペイン大使館金融・財務参事官補佐(スペイン銀行東京代表事務所)。清泉女子大学・拓殖大学・立教大学・麗沢大学・外務省研修所・ISS通訳研修センター兼任講師。日西翻訳研究塾主宰・スペイン史学会会員・日西経済友好会理事兼事務局長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yume
0
大学時代に授業のために買った本で、やっと全部読んだ。フランコ没後のスペインの首相や与党の変遷がすんなりと理解できた。先生(著者)独特の語り口のおかげで、お堅いまじめな内容にしては読んでいて苦にならないのが良い。2017/11/22
浮草堂美奈
0
現代スペインがどうやって成り立っているか、よく分かった。2015/01/21
ハザマ
0
フランコ独裁政権からスペインが民主化に至るまでの話。第二次世界大戦に参加しなかった(できなかった)理由や独裁政権崩壊後の民主化するまでの政治家達の暗躍が面白かった。2013/11/04
旅行人
0
フランコ没後の話が中心。独裁といっても、本書では概ねフランコに対して肯定的。第2次世界大戦に参加していない、40年近くにわたる独裁政権という特殊な環境の中、スペインと言う国が徐々に民主化していく様子をわずかではあるが知ることが出来た。ただし、視点がカスティーリャ寄りで、民族問題やテロについてはもう少し考察が必要だと感じた。2012/03/27
チェ・ロ
0
ちょいとスペイン内戦からフランコ時代について知りたくなり読んでみた本。自分が思っていたような内容ではなかったが、フランコ死後の民主化の流れが意外と面白くこれはこれでグゥッ2009/04/02