出版社内容情報
20世紀の小説の基礎を築いた作家ジェイムズ。彼の内なる《アメリカ》に軸を据え、代表作を時代順に解読。作品のなかにアメリカのたどった道のりを読みこんでいく。
内容説明
ヨーロッパに憧れる“新しい国”から、富が支配する“消費大国”へ。ジェイムズの内なる“アメリカ”に軸を据え、代表作を時代順に解読。作品のなかにアメリカのたどった道のりを読み解く。
目次
第1章 ジェイムズの目指す芸術家像―『ロデリック・ハドソン』
第2章 越えられない文化の壁―『アメリカ人』『ヨーロッパ人』『デイジー・ミラー』
第3章 自我の飛翔を求めて―『ある婦人の肖像』
第4章 消費社会への懸念―『ボストンの人々』
第5章 ジャーナリズムとプライバシー―『ザ・リヴァーバレイター』『アスパーンの手紙』『あるロンドンの生活』
第6章 アメリカ再評価―三幕劇『デイジー・ミラー』四幕劇『アメリカ人』「アメリカ文学批評」
第7章 生への希求と巨万の富―『鳩の翼』
第8章 パリから見たアメリカ消費社会―『使者たち』
第9章 人間関係の商品化―『黄金の杯』
第10章 再訪者の目に映る不安な情景―『アメリカの風景』
著者等紹介
藤野早苗[フジノサナエ]
津田塾大学大学院博士後期課程満期退学。ロンドン大学大学院修士課程修了。現在、恵泉女学園大学教授
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