出版社内容情報
7年の歳月をかけて訳出した19世紀モンテネグロの君主にして詩人、ニェゴシュの叙事詩の完訳! 「17世紀末の歴史的事件」と副題が付たれたように、史実にもとづいて創作された劇詩仕立での全三幕。「イスラム教徒軍に敗れたバルカン諸国のなかで、隷属を逃れ、山岳にこもって困難ながらも自由を享受してきたモンテネグロ人の末裔たち、だが、イスラムに改宗する者が増え、改宗者の横暴が頂点に達した時、蜂起が始まった……」バルカンのシェイクスピアとも言われるニェゴシュは、11歳のとき修道院に呼び出され、五年後モンテネグロの聖俗界を代表する地位についてから38歳の死まで、この地を舞台に君主および詩人、外交官、軍人として活躍した。最初の十年は、部族の抗争をなだめ近代国家の体裁を整える作業や近隣諸国との紛争に悩まされ、筆をとる暇はなかったが、後半の十年は好きな読書や執筆に専念。『山の花環』などの三部作を生んだ。
内容説明
本書はセルビア語圏での指折りの詩人ニェゴシュの最高傑作、長編叙事詩『山の花環』初の日本語訳である。
目次
献辞 セルビアの国父の霊前に捧ぐ
登場人物
聖霊降臨祭の前夜、ロブチェン山にて開かれし民会(主教の悩み;奇瑞)
聖母誕生祭の日、ツェティニェにて不和仲裁とて開かれし民会(神の怒り;血の談判 ほか)
聖夜(嵐のまえ;復活 ほか)
-
- 電子書籍
- 没落予定なので、鍛冶職人を目指す【分冊…
-
- 和書
- ロジャーズ看護論