出版社内容情報
「セルビア人とクロアティア人は、たとえ国境をへだてて暮らしていても、互いに「避ける」ことはできないのです。だからこそ、「対話の文化」があるかないかは、きわめて重要なことなのです。この本が、何よりも、こうした「対話の文化」が育つための一助、そしてクロアティア人、セルビア人双方の、あるいは悲惨な思いにさいなまれた旧ユーゴの人々全ての、より良い未来の布石になることを願っています」(「日本語版への序文」)――という視点から、18世紀から現在まで、クロアティアに住みついたセルビア人の歴史について、従来のセルビア史学やクロアティア史学とは別の道を求めた労作。
「辺境の」クロアティア―軍政国境地帯の社会史とその意味
仏革命およびナポレオン戦争とクロアティア
ムルカリとその時代のセルビア人
オブラヴィチとクロアティアの民族再生運動
カラジッチとイリリア運動およびクロアティアにおけるセルビア人の民族統合ほか。
内容説明
生きることの意味を求めて―。18世紀から現在まで、クロアティアに住みついたセルビア人の歴史について、従来のセルビア史学やクロアティア史学とは別の道、「対話の文化」を求めた学問的営為。
目次
「辺境の」クロアティア(軍政国境地帯の社会史とその意味;軍政国境地帯の社会史に関わる諸問題)
フランス革命およびナポレオン戦争とクロアティア
ラード・ヴチニッチ―セルビア蜂起の「反徒」、ナポレオンに庇護を請う
ムルカリとその時代のセルビア人
イリリアのソクラテス、ドスィティ・オブラドヴィチとクロアティアの民族再生運動(1835‐1848)
ヴーク・カラジッチとイリリア運動、およびクロアティアにおけるセルビア人の民族統合(1835‐1848)
1861年クロアティア議会の国語論争
エトノス、ナロード、民族(ナーツィア)の間で
ユーゴスラヴィア建国以前のユーゴスラヴィア主義〔ほか〕
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