内容説明
額田王がいま、よみがえる!難解な万葉集「第九歌」は、天智天皇に召され人生の危機を迎えた額田の悲鳴である。それから八年後、“第二の生”を歩む決意を固めた悲壮な肉声が「三輪山悲歌」を生んだ。よみがえる“額田王像”は通説に鋭い批判の矢を放つ。
目次
額田王の一生
「宇治のみやこ」の歌の情味―7歌
若き日の額田王―7・8歌の作歌事情
第8歌の明暗
第9歌「莫囂円隣の歌」訓釈への一示唆
「三山歌」享受への補正的見解―一3・14歌
第一六歌「そこし恨めし」が指すもの
額田王の三輪山悲歌―17‐19歌
蒲生野の相聞歌120・21歌
「君待つと」「風をだに」歌管見―488・489歌〔ほか〕