現代アメリカ文学叢書<br> 罪深き愉しみ

現代アメリカ文学叢書
罪深き愉しみ

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  • サイズ B6判/ページ数 268p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784882023425
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

パロディ,政治風刺、文明批評、風俗戯画;コラージュ等々、あらん限りの見本を展示。

目次

なにからなにまで年鑑で
発行者への手紙
例のコスモポリタンふうの女
ウージェニー・グランテ
ピシャッ ピシャッ
怒れる若者
太陽の自棄っぱち―ミケランジェロ・アントニオーニのためのシナリオ
ドン・Bの教義―ヤンキーの認識法
鵜呑み
若き妨問者
宮殿
ドラゴン
デラウェア河岸での逡巡

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

11
雑スレスレの適当さ加減とニヤニヤ笑える批評性が切れのあるユーモアを醸し出していてとにかく楽しい。怒れる若者、カスカネダなど当時のアメリカ社会の知的スノッブの流行を徹底的にからかったパロディもあれば政治風刺的な寓話もあり、雑コラ+bokete的な「タイヤの国」や「写真」などなんでもありの自由なスタイルでこちらを笑わせてくるとびきり愉快な一冊。訳者解説まで本文のコラージュとパロディのみでやるという徹底ぶり。パロディメインなのでバーセルミの中でも分かりやすく、元ネタ知識があればすらすら読める2015/04/15

急性人間病

1
バーセルミみたいな当て付け名人になりたい。パロディ元の著者はほぼ読めてないけれど、これらの短編をして、当方に雑誌やメイラーやカスタネダを読ませる気を失くさせはしない匙加減。間違いなく当て付けで書かれてるはずなのに。このあくどくなさは、恐らく“なにをどれだけ書いても十分ではない(どんなにくだらぬものだとしても)”という可能性に満ちた飢えに起因する気もするが、掉尾の「無──予備録」こそけだしその好例ではなかろうか。個人的な好みは「ドラゴン」「王宮処置」、それから一番ケタケタ笑った「タイヤの国」。2022/04/20

まろすけ

1
三分の一がパロディという構成の本書。うーん。クオリティの高さは他のバーセルミ作品と変わらず、安心して読み進められるのですが、いかんせん僕が元ネタを知らない話ばっかりなので・・。「王宮処置」「ドラゴン」「バニー・イメージ、その喪失」あたりは面白かったです、が、やはりこれまでに読んだ短編集に比べると少しグレードは下がりますね。未読で一番期待大な作品は「帰れ、カリガリ博士」。楽しみは後に取っておくタイプなのでまだ手に取りませんが。2015/10/26

mejiro

1
「なにからなにまで年鑑で」「ウージェニー・グランデ」「太陽は自棄っぱち」「宮殿」「探険」が特におもしろかった。シュールすぎてわからなかったり、独りよがりでしらけたり、が全然ない。著者はすばらしいバランス感覚を持っている人だと思う。笑えるし読むのが楽しい。2014/04/03

uburoi

1
小説ともコラムとも違う独特の切り口でせっせと戯文を生産し続けるアメリカの良心ともいえる作家、それがバーセルミだ。本書268ページの中に24個ものショートストーリーが詰まっている。それは星新一のショートショートとは違うけど、次々に読み進んでいつの間にかページが終わってしまうという類の本だ。あの手この手で繰り出されるのは、パロディ、風刺、現代批判の数々。ちょうど本書の中にはウォーターゲートを題材とする作品もあるし、カスタネダを取り上げたのもあって時代を感じさせもする。2013/05/20

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