内容説明
ドラッグ、暴力、性的奔放、ホームレス、クリスチャン・ロック、不倫、犯罪、狂犬病スカンク、日常的精神科通い、ラジオ宣教師、離婚率の増加等の巨大都市NYに纒わるイメージを自壊に追い込むポップ・メタフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
peeping hole
4
高橋源一郎が影響を語っているが、まさに『ジョンレノン〜』に似た読後感。4〜5ページの断章の中には『ファイトクラブ』の元ネタのようなものもあり、完全にポエジーに振り切ったものもあり、これがポストモダンか!とピンチョン読んだ時よりもヒシヒシと。訳者の三浦玲一さん、巻末のプロフィールを何度読んでも24歳でこれ訳していることになるんですが…。2020/11/17
まろすけ
2
バーセルミ長編。相変わらず何気ない一文や言葉からふいになにかを感じさせられる。読んでてパシパシくる、揺さぶられる。ラストの感傷さも好きです。解説にもありましたが、本作では実験的な色合いはだいぶ薄め。「私には、全てのものが少しずつ蚕食されているように感じられるんだ」というサイモンの実感にはなんとなく共感。しかし、当たり前ですが、やはり翻訳作品というのは訳者によってだいぶ印象が異なりますね。バーセルミ作品だとそれがより際立ちます。やっぱり柳瀬さんの訳が、というより日本語が、なんていうか、一番美味しい読み心地。2016/03/21
hirayama46
2
中年の建築家と、彼と同居することになった3人の女性の物語。バーセルミの長編を読んだのははじめてでしたが、短編集のときよりも「何を書いているのかさっぱりわからない感」は少なめでした。バーセルミに興味はあるけれども何を読んだらいいのかわからない、という方はこの本から入ってもいいかも。/村上春樹『1973年のピンボール』と通ずるところが無くもなかった、ような。2015/10/20
mejiro
2
けっこう淡々としていて、著者のナンセンスな可笑しさは少なめだった。憂愁を感じた。2015/02/04
hosoihosoi
1
ことごとく理解不能2010/05/12