内容説明
現代思想に貢献した６人の思想家について、案内編と解説編と実践編が含まれている。案内編では、それぞれの思想家の経歴や業績について全般的な紹介をおこない、解説編では、各自のキーポイントとなる思想の方法をていねいに説明している。実践編では、解説編で取りだされた思想の方法をツールとして利用しながら、文学や映画を実際に読んでみる。
目次
１ フェルディナン・ド・ソシュール―言語のマジカル・パワー
２ ロラン・バルト―快楽の記号学
３ ミッシェル・フーコー―身体という名の牢獄
４ クロード・レヴィ＝ストロース―神話の構造・欲望の経済
５ ジャック・ラカン―「失われたもの」の精神分析
６ エドワード・サイード―消滅する境界
著者等紹介
難波江和英［ナバエカズヒデ］
１９５３年生まれ。クイーンズランド大学聴講生を経て関西学院大学文学部英文学科卒。同大学院博士後期課程満期退学。アイオワ大学大学院修士課程修了（英米文学専攻Ｍ．Ａ）。桃山学院大学文学部助教授を経て、現在、神戸女学院大学文学部助教授。専門は英米文学および批評理論。著書に『共同講座２０世紀のパラダイム・シフト』（国書刊行会、共著）。論文に「ハリウッドの記号論－『いなごの日』を現代から読む方法」、「シャーロック・ホームズの洞察と盲点」、「『モロー博士の島』における医学と進化」他
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田畑
3
どの思想家の解説も簡明かつ明晰に叙述されていて大変読みやすかった。非常に難解なラカンの思想の糸口を掴めた、かも。2014/03/01
amanon
1
「難解な現代思想を初心者にも分かるようにまとめて解説した」というだけなら、どこにでもありそうな解説書だが、この書がユニークなのは、テキストで取り上げた思想家の理論を応用して、様々なテキストを読み解いたという点である。しかも、それらの読み解きはどれもとてつもなくスリリングで面白い。またそこで取り上げられたテキストを自分でも読んでみよう（あるいは見てみよう）という気にさせられるのだから、まさに著者達の術中に見事にはまりこんだということか？2009/01/29
euthanasia
0
「異邦人」の解釈が秀逸2011/04/18
my
0
入門として説明に過不足ない上に、実践つき、最高にわかりやすい。まずはこれ。2011/04/08
shirohai
0
Alice in Wonderlandを原文で読みたくなった2009/06/26
