内容説明
新たなD.H.ロレンス像に迫る刺激的な試み!フーコー、デリダ、ド・マン、イーグルトンなどの理論を用いた瞠目すべきロレンスの再=読解を試みる。フェミニズム、マルクス主義からポスト構造主義まで、20世紀後半の様々な批評理論を具体的に実践。21世紀へ向け、文学の読み方への新たな指針を示す。
目次
1 序説 ポスト・モダンのD.H.ロレンス
2 テクストとイデオロギー
3 D・H・ロレンスと階級
4 リアリズムからイデオロギーへの移行
5 精神分析
6 性の政治学
7 ロレンス、フェミニズム、戦争
8 象徴としての父親そしてリーダーシップという理想
9 ロレンスとフーコー、セクシュアリティの言語
10 釘づけのまま歩み去るには―『恋する女たち』の読解について
11 『恋する女たち』における無の力
12 ロゴス中心主義に立ち向かうD・H・ロレンスのヴィジョン
13 読みのコンテクスト―『虹』と『恋する女たち』の受容
14 北方性とモダニズム