内容説明
仏教は私達日本人の信仰の中心であり、仏教諸宗派の展開を跡づけることは、その仏教を受容した人々の歴史を跡づけることにつながると考えている。とくに中世の関東は鎌倉武士団の中心地であり、東国を中央から離れた「田舎」の概念でとらえるべきでなく、彼等が受容した仏教諸宗派の展開をたどることは鎌倉からの文化の伝播を考える上でも重要である。
目次
常陸における古代仏教―法相宗徳一の東国布教を中心として
常陸における真言宗の展開
常陸における天台宗の展開
東国における浄土宗鎮西義の展開
常陸における熊野信仰の展開
筑波山信仰
曹同宗の地方史的展開